★祝!年間15万人★ ご利用ありがとうございます。 全記事無料で公開中!

【労基は存在せず】医師が見た看護師の労働環境【社畜医生存日記4】

【労基は存在せず】医師が見た看護師の労働環境【社畜医生存日記4】

研修医1年目、今日は生きている。

自分が生きた記録を残しておこうと思う。

全財産は妻に譲ることにした。

遺書ではない。

ただの雑務日誌である。

いつかは労働基準法に守られた世界に行きたい。

それだけが、私のささやかな夢である。

入職して1ヶ月。ERも病棟業務も少しずつ馴染んできた。

鈍感な社畜医でもわかる。

ナースステーションの空気が悪い。

大体、何かが起こってる時の空気である。

しかし、この空気は常に留まっている。

プラズマクラスターも過労死寸前である。

痛感したことがある。

病棟が回っているのは、大体看護師の根性である。

社畜医の耳に入る。

「私、もう何日連続で夜勤かわからない。」

「私、トイレ行ったの今日初めてかも。」

「私、夢の中でもナースコール鳴ってる。」

「私は大丈夫。まだいける。まだいける。まだいける。」

夜勤は日本看護協会のガイドラインで原則2回までのはずである。

社畜医のヘルプについた我らの生命線の日勤看護師が言う。

「引き継ぎはまだです。」

午前10時を過ぎている。

それは夜勤看護師がまだこの世に縛られていることを意味する。

正午12時。

なぜか夜勤の服を着た我らの生命線が、よどんだ空気の中キーボードを叩いている。

何も言わないが我らは知っている。

残業代は出ていない。

功績にもならない。

ただ削られた寿命だけが残る。

闇に消える時間外業務である。

看護師長は言う。

「みんな大変だからね。」

便利な呪文である。

この後、彼らは死ぬように眠るだろう。

しかし、時には確認という名目で病院からの電話で現実に戻される。

日勤も昼ご飯を食べていないだろう。

休憩室のドアノブは新品同様だ。

さらに、社畜医の耳に入る。

「私、最後にちゃんと座ったのいつだっけ。」

「私、髪の毛ごっそり抜けるんだけど。」

「私、目閉じるとモニター音聞こえる。」

今日も入院の嵐で病棟が騒がしい。

当院は超急性期病院。

DPC1期という高回転で患者を回すことを目標にしている。

「病棟落ち着いてますね」というフラグを聞いたことが無いにも関わらず落ち着かない。

17時台に入院患者が雪崩れ込む。

その瞬間、日勤の無給残業と夜勤の不眠が同時に確定する。

歪んだ顔が更に曇る。

目を開けてくれ。生命線よ。

我々医師は一人じゃ何もできない。

君達がいないと生きていけないんだ。

これが日常であり地獄である。

そして地獄は繰り返される。

よく白衣の天使と言われるが、実際の現場では違う。

白衣の天使ではない。

白衣の戦死が相応しい。

社畜医は勇敢な戦士達と冒険を共に出来て光栄である。

しかし、これが持続可能な発展に繋がるのだろうか。

志さえあれば、最善の医療、患者中心の医療を提供できると思っていた。

志だけで生きていけると思っていた。

その志さえ日常業務の忙しさで上書きされている。

彼らには尊敬しかない。

今日も病院は回っている。

制度でもない。

人手でもない。

誰かの申請されなかった残業で。

そしてその多くは看護師の命である。

そんな戦死に支えられ、今日も生きている。

社畜医、今日も生存。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次:クリックで飛べます。