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【シリンジと真空管の違い】採血管(スピッツ)の順番と色の覚え方・ゴロ

【シリンジと真空管の違い】採血管(スピッツ)の順番と色の覚え方・ゴロ
悩む人

シリンジ採血と真空管採血の違いを教えてほしい。
採血管(スピッツ)の順番の覚え方・ゴロを教えてほしい。

こういった悩みを解決します。

本記事は、前回↓↓↓の続編になります。

ハレル

↑↑↑こちらの記事を参照!
採血管の色と検査項目(種類)と抗凝固薬を覚えてから進もう!

ゴロ・覚え方だけ知りたい方は

目次から『【シリンジと真空管の違い】採血管(スピッツ)の順番と色の覚え方・ゴロ』まで移動してください。

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【シリンジと真空管の違い】採血管(採血スピッツ)の順番-色-種類-抗凝固薬

ハレル

まずは、復習から!

採血管(採血スピッツ)には主に下の6種類あります。

【採血スピッツ】採血管の色-種類-抗凝固薬まとめ

  • 黒:凝固:クエン酸ナトリウム
  • 橙(オレンジ):赤沈:クエン酸ナトリウム
  • 黄緑~緑:血ガス:ヘパリン
  • 紫:血算:EDTA2ナトリウム
  • 灰色:血糖:フッ化ナトリウム
  • 赤(ピンク)~茶:生化学:なし or 凝固促進フィルム・血清分離剤

cf. 【採血スピッツ】採血管の色-種類-抗凝固薬-順番の覚え方・ゴロ

採血する方法には

  • シリンジ採血
  • 真空管採血

があり、それぞれで採血管の順番が異なります。

シリンジ採血と真空管採血の画像

【シリンジ採血】:シリンジを使って採血する。

【シリンジと真空管の違い】採血管(スピッツ)の順番と色の覚え方・ゴロ
シリンジ(https://kmh.or.jp/kensa/saikaetukigu.html)
【シリンジと真空管の違い】採血管(スピッツ)の順番と色の覚え方・ゴロ
シリンジ採血(https://www.mipc.jp/)

【真空管採血】:真空採血管用ホルダーを使って採血する。

【シリンジと真空管の違い】採血管(スピッツ)の順番と色の覚え方・ゴロ
採血ホルダー(https://kmh.or.jp/kensa/saikaetukigu.html)
【シリンジと真空管の違い】採血管(スピッツ)の順番と色の覚え方・ゴロ5
真空管採血(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8E%A1%E8%A1%80%E6%B3%95)

【シリンジ採血の採血管の順番】

  • 黒:凝固
  • 橙:赤沈
  • 黄緑~緑:血ガス
  • 紫:血算
  • 灰色:血糖
  • 赤~茶:生化学
【採血スピッツ】採血管の色-種類-抗凝固薬-順番の覚え方・ゴロ【シリンジと真空管の違い】

【真空管採血の採血管の順番】

  • 赤~茶:生化学
  • 黒:凝固
  • 橙:赤沈
  • 黄緑~緑:血ガス
  • 紫:血算
  • 灰色:血糖
【採血スピッツ】採血管の色-種類-抗凝固薬-順番の覚え方・ゴロ【シリンジと真空管の違い】

ガイドラインでは「シリンジ採血と真空管採血で順番が異なるのは生化学のみというのがポイントになります。

それぞれ、色だけまとめると、

  • シリンジ採血:黒→橙→黄緑~緑→紫→灰色→赤~茶
  • 真空管採血:赤~茶黒→橙→黄緑~緑→紫→灰色

となります。

なぜシリンジと真空管採血管の順番が変化するのか?

採血管の順番で大切なことを簡単にまとめると、

  • 凝固と赤沈は優先的に
  • ただし、真空管採血の場合は凝固と赤沈の前に生化学を入れる

の2点です。

①凝固と赤沈は優先的に分注する理由

【理由その1】:時間とともに誤差が出やすいから

血液は採血と同時に凝固が始まってしまうため、時間が経過するほど検査の値に誤差が生じます。

誤差が出やすい検査は抗凝固薬を用いる検査で、

順番に並べると凝固→赤沈→血ガス→血算→血糖となります。

したがって、優先順位は凝固→赤沈→血ガス→血算→血糖の順番になります。

【理由その2】:採血量が厳密に決まっているから

凝固と赤沈ではクエン酸ナトリウムと血液の比が重要であり、

抗凝固薬入り採血管の中でも凝固と赤沈は採血量が決まっています。

シリンジ採血や真空管採血において少量しか採血できなかった場合、

決まっている採血量に届かない場合があります。

したがって、血液量が大切な凝固と赤沈は優先順位が高いです。

以上をまとめると、

  • 優先順位はシリンジ採血も真空管採血も
    黒(凝固)→橙(赤沈)→黄緑~緑(血ガス)→紫(血算)→灰色(血糖)(=生化学以外共通)

となります。

②真空管採血の場合は凝固と赤沈の前に生化学を入れる理由

【理由その1】:組織液の混入を防ぐため

真空管採血では針を挿入すると針内に組織液が混入します。(ここはシリンジ採血も同様です。)

その後、採血フォルダーに採血管をセットし採血すると、

混入した組織液がそのまま針から採血管に流れ込み、凝固を促進します。

シリンジ採血の場合、針を挿入後、採血した血液はシリンジに溜まり、

組織液は希釈され、採血管に直接的に入ることはありません。

つまり、真空管採血の場合はシリンジ採血に比べて組織液の影響が大きく出てしまうのです。

一方で、生化学は血清で調べるため抗凝固薬が入っておらず、凝固の影響は関係ありません。

したがって、真空管採血では組織液が含まれる初めの血液を生化学用の採血管に分注し、そのあと凝固・赤沈を分注します。

【理由その2】:真空管採血で翼状針を用いると決まっている採血量を満たさないから

【シリンジと真空管の違い】採血管(スピッツ)の順番と色の覚え方・ゴロ
採血ホルダー+翼状針(https://kmh.or.jp/kensa/saikaetukigu.html)

真空管採血で用いる針に翼状針があります(上記画像)。

翼状針にはチューブがつながれており、穿刺したチューブ内には血液以外に空気が含まれます。

真空管採血では真空管の陰圧を利用して血液を抜くので、

チューブに空気が入っていると、空気の分だけ血液が足りず、

決まっている採血量を満たせなくなります。

したがって、真空管採血では翼状針のチューブ内を血液で満たすために生化学をはじめに分注し、

その後、チューブ内が血液で満ちた状態で凝固・赤沈を分注します。

以上をまとめると、

  • シリンジ採血の優先順位は
    黒(凝固)→橙(赤沈)→黄緑~緑(血ガス)→紫(血算)→灰色(血糖)赤~茶色(生化学)
  • 真空管採血の優先順位は
    赤~茶色(生化学)黒(凝固)→橙(赤沈)→黄緑~緑(血ガス)→紫(血算)→灰色(血糖)

となります。

ハレル

↓↓下記の記事の「確認と演習」でマスターしてから進みましょう。

【シリンジと真空管の違い】採血管(スピッツ)の順番と色の覚え方・ゴロ

【採血スピッツ】採血管の色-種類-抗凝固薬-順番の覚え方・ゴロ【シリンジと真空管の違い】
ハレル

まずシリンジ採血の順番を覚えましょう!

ゴロ:黒帯だい!君は無敗の赤ちゃん!

黒帯→

だい→

君は→黄緑~緑

無→

敗の→

赤ちゃん→赤~茶

覚え方:前章の理由から「真空管採血の時は生化学が最初」と考える。

以上より、シリンジ採血の採血管(採血スピッツ)の順番は

  • 黒→橙→黄緑~緑→紫→灰色→赤~茶

と分かります。

さらに、生化学のみを最初に移動すると、真空管採血の採血管(採血スピッツ)の順番は

  • 赤~茶黒→橙→黄緑~緑→紫→灰色

と分かります。

【採血スピッツ】採血管の色-種類-抗凝固薬-順番【シリンジと真空管の違い】

【採血スピッツ】採血管の色-種類-抗凝固薬-順番の覚え方・ゴロ【シリンジと真空管の違い】
ハレル

イラストにまとめてみました。

病気がみえる(vol.5) 血液 [ 医療情報科学研究所 ]
created by Rinker
参考

終わりに

お疲れさまでした。

参考になれば幸いです。

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