医学科最終学年6年になりました・・・
メディックメディア医師国試プレ模試(春・MM模試)で
知識不足だった部分を備忘録として残しておきます。
問題そのものはアップできないので、
調べて学んだこと・周辺知識をまとめていこう!
【6年メディックメディアプレ模試で学んだこと】問題解説まとめ【救急】
救急:脱水の重症度判定に使う指標は?
- 脱水の重症度は体重減少で判断する。
乳児でも高齢者でも10%を超える体重減少は重度と考える。
体重減少以外にも様々な指標があるが、体重減少が最も脱水の重症度を的確に反映している。
救急:脱水の重症度判定に使う指標【医師国家試験96F20】
7か月の乳児。嘔吐と白色下痢とを主訴に来院した。昨夕,38.7℃ の発熱があり,嘔吐7回と白色水様下痢12回とがみられた。今朝から元気がなく,うとうとするようになった。意識は傾眠状である。体重7,500g。体温38.6℃。脈拍130/分,整,微弱。四肢に冷感がある。皮膚は乾燥し,緊張度は中等度に低下している。1週前の体重は8,350gであった。
脱水の重症度判定に最も重要な指標はどれか。
a. 発熱の有無
b. 嘔吐の回数
c. 下痢の回数
d. 皮膚診察所見
e. 体重減少の程度
答え e
救急:脱水の重症度判定に使う指標【医師国家試験111G51】
9か月の乳児。嘔吐と下痢とを主訴に両親に連れられて来院した。2日前の乳児健康診査の帰宅後から機嫌が悪かった。昨日からは嘔吐と頻回の下痢が出現し、尿量も減少しているという。体重7,800g。体温37.0℃。心拍数120/分、整。呼吸数40/分。毛細血管再充満時間3秒と延長している。顔色は不良で、腹部皮膚のツルゴールは低下している。尿所見:比重1.035、蛋白1+、ケトン体1+。血液所見:赤血球420万、白血球5,000、血小板18万。血液生化学所見:尿素窒素26mg/dL、クレアチニン0.3mg/dL、血糖78mg/dL、Na 132mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 103mEq/L。CRP 0.8mg/dL。
この患児の脱水状態の重症度判定に最も適切なのはどれか。
a 心拍数
b 血清Na値
c 1日の尿量
d 血清浸透圧
e 体重減少の程度
答え e
a:急性期の脱水では心拍数が上がるが、慢性期では徐脈になる場合もある。
(心臓過収縮に伴い迷走神経が優位になる。)
b/d:血清浸透圧・血清Na濃度は主にNaと水の2因子によって決まるため、高度にNaと水を共に失っている状態でも等張性脱水になってしまい、重症度と相関しない。
c:1日尿量は測定に時間がかかり、また脱水になった状態から測定し始めても比較ができない。
救急:脱水改善の指標は?
- 脱水改善の指標は循環血液量(血管内脱水の改善)を反映する指標で判断する
- 循環血液量(血管内脱水の改善)を反映する指標
:血圧・脈拍・Ht・BUN/Cr比・Alb濃度・尿比重・尿Na濃度・IVCエコーなど - 体重は脱水改善の指標にはならない
脱水の改善に伴い
- 血圧↑
- 脈拍↓
- Ht↓
- BUN/Cr比↓
- Alb濃度↓ (Albは血管内にとどまるため、血管内脱水で濃縮、脱水改善で希釈される。)
- 尿比重↓
- 尿Na濃度↑
- IVC虚脱が改善
といった所見が観察できます。
輸液を行って体重が増加したとしても、
サードスペース(間質・腹腔・胸腔)に逃げたりして血管内にとどまっているか分からないので、
体重は脱水改善の指標になりません。
BUN/Cr比・尿比重・尿Na濃度に関しては↓で解説しています。
救急:脱水改善の指標【医師国家試験111G60】
34歳の女性。腹痛、下痢および発熱を主訴に来院した。
現病歴:2日前に夫婦で焼き鳥と鳥刺しを食べた。昨日深夜に腹痛と悪寒とで目を覚まし、トイレに駆け込んだところ水様下痢であった。朝までに5、6回の水様下痢と1回の嘔吐があり、夫に連れられて受診した。夫は下腹部痛はあるが、下痢はない。
既往歴:4歳時に肺炎。
生活歴:会社員。33歳の夫との2人暮らし。ペットは飼っていない。海外渡航歴はない。
家族歴:父親が高血圧症。母親が糖尿病。
現 症:意識は清明。身長155cm、体重48kg。体温37.8℃。脈拍112/分、整。血圧102/68mmHg。呼吸数18/分。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。口腔内と皮膚は乾燥している。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦で、全体に軽度の圧痛を認めるが反跳痛はない。肝・脾を触知しない。皮疹を認めない。
検査所見:尿所見:比重1.031、蛋白(±)、糖(−)、ケトン体2+、潜血(−)。便所見:外観は淡黄色水様。血液の付着はない。血液所見:赤血球452万、Hb 13.1g/dL、Ht 40%、白血球10,300(好中球81%、好酸球2%、好塩基球0%、単球1%、リンパ球16%)、血小板32万。血液生化学所見:総蛋白8.0g/dL、アルブミン4.1g/dL、総ビリルビン1.0mg/dL、AST 10U/L、ALT 16U/L、LD 289U/L(基準176〜353)、ALP 215U/L(基準115〜359)、γ-GTP 14U/L(基準8〜50)、アミラーゼ55U/L(基準37〜160)、CK 50U/L(基準30〜140)、尿素窒素22mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、尿酸4.2mg/dL、血糖82mg/dL、Na 133mEq/L、K 3.0mEq/L、Cl 95mEq/L。CRP 4.5mg/dL。
脱水と判断し、直ちに生理食塩液の急速輸液を開始した。
脱水改善の指標となる所見はどれか。2つ選べ。
a CRP
b 体重
c 脈拍
d 尿比重
e 白血球数
答え cd
下痢嘔吐による脱水。
脈拍>血圧になっており血管内脱水(循環血液量が少ない)と分かる。
尿比重も増加、BUN/Cr比の上昇も腎前性腎不全、血管内脱水(循環血液量減少)を示唆する。
救急:脱水改善の指標【医師国家試験111G60類題】
血管内脱水の改善の指標として有用でないのはどれか。全て選べ。
a 体重
b アルブミン
c 尿比重
d 尿素窒素
e CRP
f 脈拍
d ヘマトクリット値
答え ae
【6年メディックメディアプレ模試で学んだこと】問題解説まとめ【マイナー】
皮膚:年齢別のアトピー性皮膚炎の特徴(共通点・好発部位)は?
- 共通:掻痒感が強い
- 好発:乳児だが、近年は小児&成人に初発する患者が増加
- 乳児期:頭部・顔面から始まる(体幹→四肢に拡大)。湿潤傾向。
- 小児期:頸部や四肢屈曲部に苔癬化や搔把痕、乾燥傾向。
- 成人期:顔面~上半身のびまん性紅斑。
【6年メディックメディアプレ模試の概要と感想】
試験範囲・結果・平均点・偏差値・成績公開
6年メディックメディアプレ模試の試験範囲はマイナー科や公衆衛生を含む全範囲でした。全国平均は72.72%でした。
5年メック模試:全国平均73.5%
5年テコムチャレンジ模試:全国平均78.1%
6年春メック模試:全国平均75.3%
6年メディックメディアプレ模試:全国平均72.72%
医師国家試験は下位1割が不合格になる試験であり、偏差値では37前後がボーダーラインになります。
偏差値を体温で考えると、平熱(36度台)は下位1割であり不合格になる可能性が高く、微熱(37度前後)でボーダーです。
しかしながら・・・余談ですが統計上で
- CBTや模試で下位3割(偏差値45以下)の場合は医師国家試験で落ちる(下位1割に入る)可能性がある
- CBTで正答率90%以上で医師国家試験に落ちた人は歴史上いない
と分かっています。
メック模試では偏差値を下記のように表現しています。
安全圏:42.0以上
注意圏:38.0以上
努力圏:38.0未満
ギリギリ合格を目指す場合でも発熱、メンタル安定のために欲を言えば偏差値45以上目指しましょう。
ゴロゴロ医学がお役に立てたら嬉しいです。一緒に頑張りましょう!
「元偏差値30の凡人」が、「覚え方・ゴロ・まとめ」を使って、
効率の良い暗記方法を「ゴロゴロ医学」で紹介できればと思っています。
ぜひ「ゴロゴロ医学」を活用してください!
終わりに
お疲れ様でした。参考になれば幸いです。
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