★祝!年間15万人★ ご利用ありがとうございます。 無料会員登録よろしくお願いします。 記事投稿頑張ります。 2024/9/22ハレル

【Friedewald式の原理】総コレステロールの計算と基準値の覚え方・ゴロ

【Friedewald式の原理】総コレステロールの計算と基準値の覚え方・ゴロ
悩む人

Friedewald(フリードワルド)推定式って何?
どういう原理で計算できるの?

こういった悩みを解決します。

本記事ではFriedewald推定式の覚え方・ゴロを紹介し、式の意味を解説します。

ハレル

ゴロでサクッと覚えちゃおう!

目次:クリックで飛べます。

【Friedewald推定式の原理】総コレステロールの計算と基準値の覚え方・ゴロ

Friedewald推定式:総コレステロール=HDLコレステロール+LDLコレステロール+TG÷5

ゴロ:これこれ、タマゴの「ゴ」!

これ→HDLコレステロール

これ→LDLコレステロール

たまご→TG

ご→÷5

ハレル

卵かけご飯のイメージで
卵/ごはん=TG/5と考えてもOK

以上より、

  • 総コレステロール=HDLコレステロール+LDLコレステロール+TG÷5

と分かります。

基準値はコチラを参照してください。

リポ蛋白の代表例には5種類「CM(カイロミクロン)・VLDL・IDL・LDL・HDL」がありましたが、

Friedewald推定式にはCM・VLDL・IDLが含まれていません。

また、総コレステロール(TC:total cholesterol)・HDLコレステロール・LDLコレステロール・TGを直接測定しないで、

計算して導く理由はなぜでしょうか?

ハレル

原理から見ていこう!

【Friedewald推定式の原理】TG÷5の意味と検査条件

Friedewald推定式:総コレステロール=HDLコレステロール+LDLコレステロール+TG÷5

ポイント

①空腹時採血(TG<400mg/dL)のときにVLDLコレステロール≒TG÷5で推定される

②LDLコレステロールとIDLコレステロールは検査上区別せず、合わせてLDLコレステロールと考える

③保険費用削減のためTC・LDL-Chol・HDL-Cholの3種中2種類しか測定できない。

理論上CM・VLDL・IDL・LDL・HDLには一定割合のコレステロールが存在するので、

TC=CM-Chol+VLDL-Chol・IDL-Chol+LDL-Chol+HDL-Cholと考えられます。

しかし、すべて測定するのには保険費用が多くなってしまうため、条件を付けてTCを推定します。

①空腹時採血(TG<400mg/dL)のときにVLDLコレステロール=TG÷5で推定される

空腹時(TG<400mg/dL)ではCM<<<VLDLとなり、血中のTGはほぼVLDLと結合しているといえます。

この時、VLDL中のコレステロール:TG=1:5で一定ということが知られており、

TG÷5≒VLDLと推定できます。

悩む人

計算式に出てこないCM・VLDL・IDLのうち、
CM=空腹時に無視できる
VLDL≒TG÷5で推定される
っていうことね!

つまり、TGが増加する食後(CM増加)や脂質異常症(高脂血症)ではFriedewald推定式が使えなくなります。

TG≧400の場合はnon-HDLコレステロールを求める

TG≧400の場合(食後・脂質異常症など)では、non-HDLコレステロールで脂質代謝を評価します。

推定式:[non-HDLコレステロール]=[TC] – [HDLコレステロール]

non-HDLコレステロールには

「HDLコレステロール以外のCM・VLDL・IDL・LDLといったリポ蛋白中に含まれるコレステロール」が含まれます。

②LDLコレステロールとIDLコレステロールは検査上区別せず、
 合わせてLDLコレステロールと考える

IDLはVLDLとLDLの中間で微量にしか存在しないため検査上LDLと区別せず、

実際のIDL+実際のLDL≒検査上のLDLとなります。

悩む人

まとめると、計算式に出てこないCM・VLDL・IDLのうち、
CM=空腹時に無視できる
VLDL≒TG÷5で推定される
IDL+LDL≒LDL
ってことね。

保険費用削減のためTC・LDL-Chol・HDL-Cholの3種中2種類しか測定できない。

以上の推定を用いると、Friedewald推定式:TC=HDL-Chol+LDL-Chol+TG÷5より、

1項目欠けていても推定できるのです。

実際に、血液化学検査のTC・LDL-Chol・HDL-Cholの3種中2種類にしか保険費用はおりません。

また、LDL-Cholの直接測定法では誤差やメーカーごとのばらつきが多いため、

Friedewald推定式を用いた方が正確といわれています。

つまり、「TCとHDL-CholとTGを測定し、LDL-CholはFriedewald推定式で計算する」というのが基本です。

医師国家試験【113A75】では

前夜から12時間絶食して早朝空腹時に採血した検査で、総コレステロール250mg/dL、トリグリセリド120mg/dL、HDLコレステロール80mg/dLであった。Friedewaldの式を用いてLDLコレステロール値の推測値を求めよ。

という出題がありました。

TC=HDL-Chol+LDL-Chol+TG÷5に代入してみると、

250=80+LDL-Chol+120÷5より、LDL-Chol=146と分かります。

また、医師国家試験【115F74】改題では

総コレステロール264mg/dL、トリグリセリド212mg/dL、HDLコレステロール34mg/dL。
この患者で増加しているのはどれか。
a LDLのみ
b HDLのみ
c VLDLのみ
d LDLとHDL
e LDLとVLDL

という出題がありました。

TC=HDL-Chol+LDL-Chol+TG÷5に代入してみると、

264=34+LDL-Chol+212÷5よりLDL-Chol=187.6(増加)と分かります。

また、トリグリセリド>150なので高TG血症であり、

VLDL=TG÷5を考慮すると高TG血症=高VLDL血症となるので、

答えはeとなります。

終わりに

お疲れさまでした。

参考になれば幸いです。

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