副甲状腺ホルモン・活性型ビタミンD・カルシトニンって
作用が似てて覚えにくい。
どういう違いがあるか知りたい!
こういった悩みを解決します。
本記事では副甲状腺ホルモン・活性型ビタミンD・カルシトニンの作用を表でまとめ、
追加で覚え方・ゴロを紹介します。
ごちゃごちゃにならないように、整理していこう!
副甲状腺ホルモン・活性型ビタミンD・カルシトニンの作用まとめ
【英語メモ】
副甲状腺ホルモン(パラトルモン):parathormone
ビタミンDの別名は「カルシフェロール」:calciferol
カルシトニン:calcitonin
※活性型ビタミンD=活性化ビタミンD
この表を覚えるためTipsを
長々話していくよ(笑)
副甲状腺ホルモンPTH「パラトルモン」のまとめ【覚え方・ゴロ】
骨吸収とは
骨吸収とは
破骨細胞の活性化により、骨が溶解されて、
Ca・P・骨塩基(アルカリ)を血中に放出すること。
パラトルモン(+活性化ビタミンD)は骨吸収を促進、
カルシトニンは骨吸収を抑制する方向に働き、
これらのバランスによって骨代謝が保たれています。
骨吸収の対義語は骨形成。
パラトルモンとカルシトニンの覚え方・ゴロ
カルシトニンは「カルシ」って入ってて、
カルシウムに関係してるって分かるけど、
パラトルモンとカルシトニンが混ざっちゃう。
覚え方:パラパラパラトルモン
パラパラ → カルシウムが血中にパラパラ
(=血中Ca上昇)
パラ → パラトルモン
骨が破骨細胞に破壊されて、骨がパラパラ砕けるイメージ
したがって、
- パラトルモンは血中Ca上昇
と覚えます。
対比して、カルシトニンは血中Ca低下と覚えましょう!
副甲状腺ホルモンPTH「パラトルモン」は直接的に腸へ作用しない。
パラトルモンの作用の対象は「骨と腎」です。
腸への作用は活性型ビタミンDを介して、間接的に制御されています。
CBTのQBはこの知識が問われていた。
最期の確認問題でチェックしよう。
パラトルモンがHCO3-を排出させる理由の覚え方
「PTH上昇にてHCO3-が低下する理由」の覚え方
PTHは骨吸収促進(骨を破骨細胞が吸収=破壊を促進)することで、Caを上昇させようとする。
しかし、骨にはCa以外にも骨塩基(アルカリ)が含まれているので、
骨吸収促進では塩基性になってしまう。
それを防ぐために、PTHはあらかじめ血液を酸性にしようと考える。
つまり、 近位尿細管で重炭酸イオンHCO3-の再吸収を低下(排出を増加)させ血液を酸性にする。
ビタミンDの活性化される部位と順番の覚え方
しょうもないので、気になる人は見てみてください。
QBに出てきたから無理やり覚えました。
CはビタミンDの構造内の炭素のことで、数字は炭素の位置を示します。
ビタミンDの活性化される部位と順番の覚え方
覚え方:順番は「かんじん」、数字は見た目で覚える。
順番は肝心 → 「肝臓→腎臓」の順で活性化
「肝」がC「25」 → 肝が「月」と「干」の2桁に見える。25も2桁。
「腎」がC「1」 → 腎は左右に分割できない1桁に見える。1はもちろん1桁。
したがって、ビタミンDは
- ①まず肝臓でC25が水酸化され
- ②次に腎臓でC1が水酸化され(PTHが水酸化(活性化)を促進)
最終的に活性化ビタミンDになります。
カルシトニンの分泌部位の覚え方・ゴロ
覚え方:カルシトニン → calcitonin cell → 甲状腺C細胞
したがって、カルシトニンの分泌部位は
- 甲状腺C細胞
です。
C細胞は別名「濾胞傍細胞or傍濾胞細胞」と呼ばれます。
国家試験ではカルシトニンは治療によく出てくる。
他に出てくるとしたら、甲状腺髄様癌で高値となることかな。
コチラで覚え方・ゴロを解説します。
T3,T4といった甲状腺ホルモンは濾胞上皮細胞で生産されるね!
確認問題:医師国家試験に挑戦!
【CBT・QB改題】
副甲状腺機能低下時(パラトルモン分泌低下)の病態で関与していないのは?
a Pが腎から再吸収される。
b Pが腸から吸収される。
c HCO3-が腎から再吸収される。
d Caが腎から再吸収されない。
答えは b
a:「パラトルモンは腎によるPの排出を促進する」ため、機能低下時にPは再吸収される。
b:パラトルモン低下によって、活性化ビタミンDが低下し、Pは腸から吸収されなくなる。
パラトルモン自体に腸への働きはない。
c:「パラトルモンは腎によるHCO3-の排出を促進する」ため、機能低下時にHCO3-は再吸収される。
d:「パラトルモンは腎によるCaの再吸収を促進する」ため、機能低下時にCaは再吸収されず排出される。
正しい選択肢を選べ。
a カルシトニンは血中Caを上昇させる。
b 副甲状腺ホルモンは骨吸収を抑制する。
c ビタミンDは腎臓で水酸化され、25(OH)Dとなる。
d カルシトニンは濾胞上皮細胞で生産される。
e PTH作用により、代謝性アシドーシスになる。
答えは e
a:カルシトニンは血中Caを低下させる
b:副甲状腺ホルモンは骨吸収を促進する。
c:ビタミンDは腎臓で水酸化され、1,25(OH)2Dとなる。
d:カルシトニンは濾胞上皮細胞ではなく、傍濾胞細胞で生産される。
e:正しい。
医師国家試験【92B79】
副甲状腺ホルモンの腎における作用はどれか。3つ選べ。
a リン排泄促進
b 活性型ビタミンD産生促進
c エリスロポエチン産生促進
d カルシウム再吸収抑制
e 重炭酸イオン再吸収抑制
答えは a.b.e
終わりに
お疲れ様でした。
参考になれば幸いです。
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