医学部CBTを受けるんだけど、CBTについて全く知らない(>_<)
基礎から全部教えて!
こういった悩みを解決します。
この記事では「知識ゼロでも完全に医学部のCBTを理解する」を目標に、CBTについて徹底解説します。
CBTへの不安が消えるように網羅的に分かりやすく解説していきます!
ポイント(注意点)を入念にチェックしましょう!
医学部って情報が大切だよね(*’▽’)
敵(CBT)を知れば、怖いもの無し!
※質問があればSNS等から連絡ください。
CBTの問題は漏洩すると退学なので、開示できませんが、ギリギリまで解説します。
医学部CBTとは?
そもそも、CBTとは「Computer Based Testing」の略称です。
学生ひとりに対してコンピューターが1台が用意されています。
文字通りコンピューターで解く試験で、320問を制限時間内に解く必要があります。
「CBTがいつあるか?日程は?」という質問をよく聞くのですが、国家試験と違って大学ごとに異なります。
大半の医学部が4年生の8月~2月、一部の医学部では3年生で受けます。
バラバラなんだね( ^ω^ )
臨床実習に出る前にCBTとOSCEの合格が必須
臨床実習では先生のもとで医療行為を行います。
したがって、ある程度の知識と技術が必要になります。
これを確認するために実施されたのがCBTとOSCEです。
CBTはそのまま「シービーティー」
OSCEは「オスキー」って言うよね!
CBTとOSCEを合わせて「共用試験」と呼ばれます。
この二つの違いは下記のようになります。
- CBTは「知識と問題解決能力」を確認するテスト
- OSCEは「態度・診察技能」を確認するテスト
CBTがペーパーテスト、OSCEが実技テストって感じか(^^♪
したがって、「臨床実習に出るためにはCBTとOSCEの合格が必須」となります。
医師になるには
・大学の試験
・共用試験「CBT・OSCE」
・医師国家試験
の3つを乗り越えなくてはいけない(>_<)
CBTについて、深堀していきます。
CBTはプール問題からランダムに出題される
320問が出題されると先述しましたが、
320問中240問はプール問題、つまり過去問からランダムに出題されます。
残りの80問は新作問題であり、採点されません。
新作問題は正答率をもとに奇問や悪問を除外し、良問のみがプールに加わります。
そして翌年にプール問題として一部が出題されます。
出題された320問の4分の1は採点されないんだねΣ(゚Д゚)
そうだね!
ちなみに、プール問題は約30000問あるらしいよ!
ランダムだから、
友達と問題が被らないようになってるんだね(^^♪
ポイント
プール問題から出題された問題しか採点されない。→4分の1は採点されない。
=解けない問題は新作問題で、解けなくても気にしなくて良い。
CBTの出題範囲と出題割合
出題範囲(コアカリキュラム) | 出題割合 |
---|---|
A 医師として求められる基本的な資質・能力 | AとB合わせて10% |
B 社会と医学・医療 | AとB合わせて10% |
C 医学一般 | 15% |
D 人体各機関の正常構造と機能・病態・診断・治療 | 35% |
E 全身に及ぶ生理学的変化・病態・診断・治療 | 20% |
F 診療の基本 | 20% |
何言ってるか分からない(*´Д`)
国が掲げてる基準は上記のようになります。
コアカリキュラムって学生にとって馴染みが無いので、
分かりやすくすると下記のようなイメージになります。
出題範囲(コアカリキュラム) | 出題割合 |
---|---|
A 医師として求められる基本的な資質・能力 →「倫理的な問題・常識問題」 | AとB合わせて10% |
B 社会と医学・医療 →「公衆衛生(統計・法医学含む)」 | AとB合わせて10% |
C 医学一般 →「基礎医学」 | 15% |
D 人体各機関の正常構造と機能・病態・診断・治療 →「疾患の知識(器官別)」 | 35% |
E 全身に及ぶ生理学的変化・病態・診断・治療 →「疾患の知識(器官別)」 | 20% |
F 診療の基本 →身体診察 | 20% |
A「倫理的な問題・常識問題」やF「身体診察」は短期的な学習でも身に着けることができますが、
B~E(公衆衛生・基礎医学・疾患の知識)は範囲が広く、その分出題も多いです。
B~Eの中でも、DとEは「疾患の知識」についてなので取っ掛かりやすく、
かつ出題割合の約6割を占めているので効率よく勉強したい人にはオススメの範囲です。
ポイント
- コアカリキュラムA「倫理的な問題・常識問題」とコアカリキュラムF「身体診察」は短期的に学習できる。
- コアカリキュラムD・E「疾患の知識」だけで出題割合の6割を占めているのでコスパが良い。
AFDEについては分かったけど、
残りのコアカリキュラムB「公衆衛生」と
コアカリキュラムC「基礎医学」はどんな感じなの?
勉強が進むにつれて、鬼門になってくるのがこの「公衆衛生」と「基礎医学」です。
「疾患についてのみ勉強していて、
基礎医学と公衆衛生を後回しにしちゃった!
試験に間に合わない(>_<)」
という学生は比較的います。
【基礎医学】
そもそも、基礎医学に苦手意識がある人が多く、後回しにして間に合わない!ことが多いと思われます。
基礎医学が苦手で捨てている人も結構いるくらいです。
また、国家試験には出題されないので勉強のモチベーションがでないという意見も聞きます。
しかしながら、基礎医学は出題範囲の15%を占め、無視できないというのが現実です。
※仲間が基礎医学を完ぺきに捨てて合格しましたが、ギリギリ合格になります。詳しくは別記事で。
【公衆衛生】
公衆衛生は内容が重いく、The暗記科目なので、正答率を上げるのにはかなりの労力を要します。
公衆衛生はCBTの出題範囲の10%を占め、国家試験では一番出題される科目です。
今のうち、軽くポイントを勉強しておくことがオススメです。
CBT対策がそのまま国家試験対策にもつながるから、
公衆衛生は今のうちから取り組んでおくと、お得なんだね!
ポイント
捨てるる人もいる基礎医学は15%と意外に大きいので注意!
暗記量の多い公衆衛生は10%と大きく、早めに対処を!
※オススメの対処法は別記事で解説します!
試験の出題形式と時間割・制限時間・途中退出
ブロック | 問題形式 | 問題数 | 制限時間 |
---|---|---|---|
ブロック1 | 5選択肢択1形式 | 60問 | 1時間以内 |
ブロック2 | 5選択肢択1形式 | 60問 | 1時間以内 |
ブロック3 | 5選択肢択1形式 | 60問 | 1時間以内 |
ブロック4 | 5選択肢択1形式 | 60問 | 1時間以内 |
ブロック5 | 多選択肢型 | 40問 | 1時間以内 |
ブロック6 | 順次解答型4連問 | 40問 | 1時間以内 |
ブロック7 | アンケート | 後述 |
※CBTのブロックと出題範囲の組み合わせは別記事で解説します。
出題形式は
- 5選択肢択1形式
- 多選択肢型
- 順次解答型4連問
の3種類あります。 ※詳しく後述します。
試験時間は1つのブロックに対して1時間です。合計で6ブロックの6時間です。
1つのブロック解き終わったら各自退出して待合室に移動して、試験時間が終わるまで別室待機となります。
試験中の途中退出(トイレ休憩)は可能ですが、残り10分になると途中退出できなくなるルールです。
試験中のトイレ休憩で友達と話すと失格になるから注意ね!
別室待機で復習しよう!
ちなみに、最後のアンケートは結果に関係ないアンケートで、難しかった?といった感想の調査です。
5選択肢択1形式
5つの選択肢から1つ選ぶ形式です。つまり、5択です。
多選択肢型
7~26択から1つの選択肢を選ぶ形式です。
MAXで26択まであると試験の説明に書いてありました。
大体、10個くらい選択肢があります。
「多選択」と呼ばれます。
合っている答えをすべて選ぶ形式ではないよ!
「正しい答えを全て選べ」みたいな問題は出ないよ!
順次解答型4連問
1つの症例につき、4つ問題があり、10症例×4問=計40問が出題されます。
それぞれの問題は5選択肢択1形式ですが、4つの問題が順に出てくるのが特徴です。
例)
問題の一部が開示
→1問目を解く(5択)
→さらに情報が開示
→2問目を解く(5択)
→さらに情報が開示
→3問目を解く(5択)
さらに問題が表示
→4問目を解く(5択)
そして、次の問題に進むと後戻りはできません。
(次の問題に行くと、新しい情報で答えが分かってしまうことがあるため。)
具体例は4連問対策の記事にあります!
「4連問」と呼ばれます。
4連問の第1問目が点数を落としやすく、かなり対策しても点数が伸び悩みます。
統計的に「一番差が付きやすい範囲(標準偏差が大きい)」となっています。
4連問の具体的な内容とコツ・対策は別記事で紹介します。
ポイント
CBTの問題形式は
- 5択(5選択肢択1形式)
- 多選択(多選択肢型)
- 4連問(順次解答型4連問)
の3種類ある。
4連問はかなり難しい。
【IRTとは?】CBTの平均点・正答率・IRT標準スコア
評価法 | |
---|---|
正答率 平均点(100点満点で換算) | 平均80.0% 平均80.0点 |
IRT標準スコア | 平均536 |
正答率は280問中で何問正解したかで算出されます。
近年(第4回~第15回)は70%後半=80%弱を推移していますが、
最新の情報のある2020年度第16回目では80%と高値を示しています。
皆勉強しすぎ(^^♪
【面白い話】
CBTで90%以上の正答率を取り、
国家試験に落ちた医学生は一人もいないんだって!
IRT標準スコアとは、基準集団(先輩方の出来)から考えた偏差値となります。
イメージとしては下記のようになります。
- IRT500=偏差値50
- IRT600=偏差値60
一人ひとり問題が違うので、問題ごとにIRTで重み付けをつけています。
「難しい問題が解けたらIRTは上がるが、簡単な問題が解けてもIRTはそれほど上がらない」
ということです。
国としてはIRT430以上を推奨合格基準としています。
【面白い話】
IRTと国家試験の合格率は相関すると言われてるよ!
CBTの合格基準は?(合格点・合格率)
上記で述べた通り、国としとして「IRT430以上」を推奨合格基準としています。
これは実際の正答率にすると65~70%が合格ラインということです。
しかし!合格基準は大学ごとに異なっています!!!
友達はIRT430切ってたけど、受かってました(*^^)v
合格率はほぼ100%と思ってOKです。
本試で不合格になるのは、1学年に2or3人いるかいないかです。
CBT本番で落ちたとしても再試があります。
医学生のポテンシャルから考えれば、受かることは難しくないです。
IRT430以下の留年率は26.4%、
国家試験失敗率は23.6%なんだって( ゚Д゚)
つまり、CBTに落ちた人の4分の1は
留年or国家試験浪人(>_<)
CBTの結果はいつ?再試になったら、マッチングに影響するのか?
一般に、CBTの結果は1~2週間で大学に届きます。
私の大学では一週間後にIRTだけ発表されたけど、
得点率とか書いてある正式な成績表は一か月たっても返されてません。
今も、返ってきてないです(笑)
大学によって、違うんですね(>_<)
再試験についてですが、私の大学では本試から78日後に設定されていました。
「CBTの結果がマッチングに影響するか?」という質問が多く聞かれます。
答えは「病院による」+「平均点を大きく下回る場合は影響する」です。
マッチングにおいて、CBTの結果の提出は必須ではないです。
病院によって変わります。
また、CBTの結果が平均だったとしても、それが悪い方向に働くことはありません。
しかし、病院側は「ヤバイ人間=国試浪人しそうな人」を取らないようにするためにCBTの結果を見ます。
なぜかというと、CBTの結果が悪すぎると国家試験に不合格になる確率が統計的に高くなるからです。
そんな人を採用して、国試浪人されると人材不足となり困るので、
病院はCBTの点数があまりにも低い場合、採用したくないのです。
まとめ
ポイント
プール問題から出題された問題しか採点されない。→4分の1は採点されない。
=解けない問題は新作問題で、解けなくても気にしなくて良い。
- コアカリキュラムA「倫理的な問題・常識問題」とコアカリキュラムF「身体診察」は短期的に学習できる。
- コアカリキュラムD・E「疾患の知識」だけで出題割合の6割を占めているのでコスパが良い。
捨てるる人もいる基礎医学は15%と意外に大きいので注意!
暗記量の多い公衆衛生は10%と大きく、早めに対処を!
CBTの問題形式は
- 5択(5選択肢択1形式)
- 多選択(多選択肢型)
- 4連問(順次解答型4連問)
の3種類ある。
4連問はかなり難しい。
終わりに
お疲れ様でした(*^^)v
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