★祝!年間15万人★ ご利用ありがとうございます。 無料会員登録よろしくお願いします。 記事投稿頑張ります。 2024/9/22ハレル

MDS骨髄異形成症候群の特徴と予後因子と治療の覚え方・ゴロ

MDS骨髄異形成症候群の特徴と予後因子と治療の覚え方・ゴロ
悩む人

MDS骨髄異形成症候群の特徴・予後因子・治療の
覚え方・ゴロを教えてほしい。

こういった悩みを解決します。

本記事ではMDS骨髄異形成症候群の特徴と予後因子と治療をまとめ、

1つ1つ覚え方・ゴロを紹介します。

ハレル

覚え方・ゴロを総まとめします!
ゴロでサクッと覚えちゃおう!

目次:クリックで飛べます。

MDS骨髄異形成症候群の特徴まとめ【CBT国試対策】

ハレル

まずは、どこを覚えていないのか確認しよう!

【MDS骨髄異形成症候群の特徴まとめ】

①骨髄異形成症候群は造血幹細胞の遺伝子-染色体異常により、
 その名の通り、骨髄で異形成の細胞(正常でも腫瘍でもない細胞)が異常に増殖(過形成)する疾患です。

②骨髄内の異形成細胞は正常ではないのでアポトーシスを起こし無効造血をきたします。

③骨髄内の異形成細胞は正常造血の場を占拠し無くしてしまうので汎血球減少を生じます。

④骨髄内の異形成細胞の特徴は
 ・偽Pelger核異常好中球(偽ペルゲル核異常好中球・低分葉好中球)
 過分葉好中球
 ・Howell-Jolly小体(ハウエルジョリー小体)
 です。

➄骨髄内の異形成細胞はALPを生産できず、NAPスコアが低下します。

⑥IPSS予後因子(予後指標)は「骨髄芽球比率」「血球減少染色体異常の3つです。
 IPSS-R予後因子(予後指標)は「骨髄芽球比率」「ヘモグロビン値好中球数血小板数染色体異常の5つです。

⑦治療は経過観察→支持療法→造血幹細胞移植(根治療法)

5番染色体長腕(5q)欠損の場合はレナリドミド(サリドマイド誘導体)が著効します。

MDS骨髄異形成症候群は無効造血+汎血球減少!覚え方・ゴロ【CBT国試対策】

MDS骨髄異形成症候群では骨髄内で異形成の細胞が増殖しますが、

こういった異形成の細胞はアポトーシスするようにプログラムされており、増殖しても自動的に死んでいきます。

これを無効造血と言います。

無効造血の原因疾患として覚えるべきなのは

  • 骨髄異形成症候群MDS
  • サラセミア
  • 鉄芽球性貧血
  • 巨赤芽球性貧血

の4疾患です。

さらに、骨髄内で増殖した異形成の細胞は正常の造血幹細胞の場を占拠してしまい、汎血球減少をきたします。

汎血球減少をきたす疾患は沢山ありますが、CBTでも国家試験でも重要なキーワードになります。

必ず覚えましょう。

汎血球減少をきたす代表的な疾患は

  • 敗血症などの重症感染症(粟粒結核・ウイルス性(HIV)含む)
  • 再生不良性貧血
  • 巨赤芽球性貧血(悪性貧血)
  • SLE(全身性エリテマトーデス)
  • SS(シェーグレン症候群)
  • MDS(骨髄異形成症候群)
  • MM(多発性骨髄腫)
  • AML(急性骨髄性性白血病)
  • ALL(急性リンパ性白血病)
  • PNH(発作性夜間ヘモグロビン尿症)
  • PMF(原発性骨髄線維症)
  • Felty症候群
  • Fanconi貧血(先天性の再生不良性貧血)
  • 悪性腫瘍(癌・悪性リンパ腫)の骨髄転移
  • 血球貪食症候群HPS
  • 門脈圧亢進症(脾機能亢進)(肝硬変・特発性門脈圧亢進症など)

です。

悩む人

多すぎる!

ハレル

安心してください。コチラで覚えられます↓↓↓

MDS骨髄異形成症候群は
偽Pelger核異常好中球・過分葉好中球・Howell-Jolly小体が特徴【覚え方・ゴロ】

MDS骨髄異形成症候群の異形成の細胞の特徴として、

  • 偽Pelger核異常好中球(偽ペルゲル核異常好中球・低分葉好中球)
  • 過分葉好中球
  • Howell-Jolly小体

が挙げられます。

通常の好中球は核が3~5個に分葉しており、

  • 2個以下に分葉している好中球を「低分葉好中球」
  • 6個以上に分葉している好中球を「過分葉好中球」

と定義します。

正常血球の形態的特徴についてはコチラを参照してください。

偽Pelger核異常好中球(偽ペルゲル核異常好中球・低分葉好中球)とは?

先天的な低分葉好中球をPelger核異常好中球と言いますが、

MDS骨髄異形成症候群では後天的にPelger核異常好中球が現れるので、

「偽」を付けて「偽」Pelger核異常好中球というように表現します。

Pelger核異常好中球・偽Pelger核異常好中球は核が2個のことが多いので、メガネ様の核(鼻眼鏡状の核)と表現されます。

覚え方:MDSの「M」はメガネの「メ」

MDS→ガネ様の核(偽Pelger核異常好中球)

過分葉好中球とHowell-Jolly小体は巨赤芽球性貧血と共通の所見

過分葉好中球とHowell-Jolly小体が特徴的な疾患と言えば、

  • MDS骨髄異形成症候群
  • 巨赤芽球性貧血

です。

まとめて覚えましょう。

MDS骨髄異形成症候群でNAPスコアが低下する覚え方・ゴロ

NAPスコアが低下する原因疾患

  • 発作性夜間ヘモグロビン尿症PNH
  • AML急性骨髄性白血病(特にM2(8;21転座の急性骨髄性白血病分化型))
  • 二次性赤血球増加症
  • CML慢性骨髄性白血病
  • MDS骨髄異形性症候群

があります。

まとめて覚えましょう。

MDS骨髄異形成症候群のIPSS予後因子(予後指標)の覚え方・ゴロ

IPSS予後因子(予後指標)
IPSS-R予後因子(予後指標)
  • IPSS予後因子(予後指標)は
    骨髄芽球比率」「血球減少染色体異常の3つ
  • IPSS-R予後因子(予後指標)は
    骨髄芽球比率」「ヘモグロビン値」「好中球数血小板数」「染色体異常の5つ

覚え方①:MDS(骨髄異形成症候群は英語でyelodysplastic syndrome)

M→Me()→骨髄球比率

D→Decrease→血球減少

S→Sensyokutai→染色体異常

覚え方②:IPSSの「血球減少」は赤血球・白血球・血小板の3系統で判断するが、
IPSS-Rでは赤血球→「ヘモグロビン値」・白血球→「好中球数」・血小板減少→そのまま「血小板」に変更!

以上より、

IPSS予後因子(予後指標)

  • 「骨髄芽球比率」
  • 「血球減少」
  • 「染色体異常」

の3つで、

IPSS-R予後因子(予後指標)

  • 「骨髄芽球比率」
  • 「染色体異常」
  • 「ヘモグロビン値」
  • 「血小板数」
  • 「好中球数」

の5つと分かります。

MDS骨髄異形成症候群の治療の覚え方・ゴロ【レナリドミド:サリドマイド誘導体】

IPSS予後因子(予後指標)

上記のIPSS予後指標で0~1点は低リスクに分類され、1.5以上は高リスクに分類されます。

MDS骨髄異形成症候群の治療はリスクごとに下記のようになります。

  • 5番染色体長腕(5q)欠損サリドマイド誘導体「レナリドミド」
  • 低リスク+症状無し→経過観察
  • 低リスク+症状あり→血球減少の改善を目標に支持療法(輸血・エリスロポエチン・G-CSFなど)
  • 高リスク根治療法の造血幹細胞移植

ゴロ:号泣する医学生のマイドミノ

号泣する→ごうきゅう5q欠損

医学生の→medical student→MDMDS

マイド→サリドマイド誘導体

ドミノ→ドミド→レナリドミド

ハレル

自分のドミノを壊されて号泣する医学生のイメージです。

以上より、

  • 5q欠損のMDSの治療薬はサリドマイド誘導体の「レナリドミド」

と分かります。

ハレル

ちなみに、5q欠損は「MDS」⇔5p欠損は「猫鳴き症候群」です。
小児科で解説予定です!

余談:造血幹細胞移植の適応疾患

造血幹細胞移植(骨髄移植や末梢血造血幹細胞移植)

  • 原則65歳以下+他の治療で効果がない場合

に適応になります。

造血幹細胞移植の適応疾患

【造血能が低下する疾患】

  • 再生不良性貧血・Fanconi貧血

【異常な造血幹細胞が腫瘍性に増殖してしまう疾患】

  • MDS骨髄異形成症候群
  • MM多発性骨髄腫
  • AML急性骨髄性性白血病
  • ALL急性リンパ性白血病
  • PNH発作性夜間ヘモグロビン尿症
  • PMF原発性骨髄線維症
  • CML慢性骨髄性白血病
  • ATL成人T細胞白血病リンパ腫
  • 悪性リンパ腫

【原発性免疫不全】

  • 慢性肉芽腫症
  • Wiskott-Aldrich症候群
  • SCID重症複合免疫不全症
  • Louis-Bar症候群(毛細血管拡張性失調症)
ハレル

CBTではAML・ALL・CMLは造血幹細胞移植の適応があるが、
CLL慢性リンパ性白血病では適応なしという問題が出ていた。
CLLは頻度的に造血幹細胞移植の適応になりにくい。

MDS骨髄異形成症候群とAML急性骨髄性白血病の違い

MDS骨髄異形成症候群とAML急性骨髄性白血病の違いは、

異常幹細胞の分化能(芽球比率)と進行の速度です。

  • MDS骨髄異形成症候群=分化できる+緩徐進行
  • AML急性骨髄性白血病=分化できない+急性発症

MDS骨髄異形成症候群=分化できる+緩徐進行

異常幹細胞が芽球を生産しますが、一部は分化し末梢へ放出され、骨髄中の芽球比率は20%以下に保たれます。

芽球は一応分化できるため、末梢血で芽球はそれほど見られません。

また、緩徐進行のため顕著な貧血や出血傾向といった症状が現れにくく、気が付きにくい疾患です。

ちなみに、MDSの1/3は遺伝子異常が蓄積し分化できなくなりAMLへ移行します。

AML急性骨髄性白血病=分化できない+急性発症

異常幹細胞が芽球を生産しますが、分化できない芽球が多く、骨髄中の芽球比率は20%以上になります。

芽球は分化できず末梢に漏れ出てしまい、末梢血でも芽球が見られやすいです。

急性発症で芽球比率も高く汎血球減少が急激に進み、貧血・易感染性・出血傾向が急速に悪化します。

確認問題:MDS骨髄異形成症候群の特徴まとめ【CBT国試対策】

ハレル

空欄に当てはまるキーワードを思いだしましょう。

MDS骨髄異形成症候群の特徴と予後因子と治療の覚え方・ゴロ
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解答はコチラ
MDS骨髄異形成症候群の特徴と予後因子と治療の覚え方・ゴロ
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終わりに

お疲れさまでした。参考になれば幸いです。

ハレル

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