アルドステロン症でテタニーが起こる理由が知りたい。
こういった悩みを解決します。
本記事ではアルドステロン症に限らず、試験に活かせる知識を解説します。
アルドステロン症といった代謝性アルカローシスや、
過換気症候群といった呼吸性アルカローシスの時にも
役立つ知識を紹介しよう!
事前知識を確認【アルドステロン症でアルカローシスが起こる機序】
前提知識として、
- ①アルドステロン症で低カリウム血症によるアルカローシスが起こる機序
- ②低アルブミン血症でカルシウムを補正する理由
を覚えてから進みましょう。
①アルドステロン症で低カリウム血症によるアルカローシスが起こる機序
②低アルブミン血症でカルシウムを補正する理由
アルドステロン症の低カリウム血症による周期性四肢麻痺(脱力)の機序についてはコチラ↓を参照。
【アルドステロン症】なぜアルカローシスでテタニー【機序・覚え方】
①正常
正常(健常者)の血中では上記のイラストのように、
- アルブミンと結合した水素イオン
- アルブミンと結合していない生理活性を持つFreeCa2+
- アルブミンと結合した生理活性を持たないCa2+
の3種類が存在します。
②アルカローシス
アルカローシスでは血中水素イオンが減少するので、
水素イオンと結合していたアルブミンはFreeになってしまいます。(便宜上FreeAlbとします)
FreeAlbは陰イオン(負の電荷を帯びた状態)であり不安定なので陽イオンと結合し安定化を図ります。
その陽イオンとして選ばれたのがFreeCa2+です。
つまり、FreeAlbとFreeCa2+が結合し安定化します。
これによって、生理活性を持つFreeCa2+が減少するのでテタニーが起こります。
『なぜFreeCa2+が減少するとテタニーが起こるか?』についてはコチラ↓で解説しています。
ちなみに、検査上ではAlbと結合したCa+とFreeCa2+を区別して測るのが難しいため、
②の状態でも血中総Ca濃度は正常です。
終わりに
お疲れ様でした。
参考になれば幸いです。
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