肺小細胞癌の特徴・覚えるべきポイントがいっぱいあって無理。
何か良い覚え方・ゴロを教えて欲しい。
こういった悩みを解決します。
本記事では肺小細胞癌の腫瘍マーカーや特徴(合併症・好発部位・喫煙の関連)を解説します。
ゴロでサクッと覚えちゃおう!
肺小細胞癌は英語で「Small Cell Lung Cancer」略称SCLC
small cell carcinoma of the lung とも呼ばれる。
肺小細胞癌の腫瘍マーカーの覚え方・ゴロ【CBT・医師国家試験対策】
ゴロ:少佐はナースでプロゴルファー
少佐は→しょうさ→肺小細胞癌
ナース→NSE
プロゴルファー→Pro-GRP
したがって、肺小細胞癌の腫瘍マーカーは
- NSE
- Pro-GRP
と分かります。
※NSE:neuron specific enolase(神経特異エノラーゼ)
※Pro-GRP:Pro-Gastrin-Releasing-Peptide(ガストリン放出ペプチド前駆体)
肺小細胞癌の3大合併症の覚え方・ゴロ【CBT・医師国家試験対策】
覚え方:肺小細胞癌は英語で「Small Lung Cancer」と考え、頭文字から連想する。
Small→SIADH
Lung→Lambert-Eaton症候群(「ランバート・イートン症候群」と読む。)
Cancer→Cushing症候群(「クッシング症候群」と読む。)
したがって、まず肺小細胞癌の合併症は
- SIADH
- Lambert-Eaton症候群
- Cushing症候群
の3つを押さえましょう。
※SIADHの正式名称は「ADH不適合分泌症候群」:Syndrome of Inappropriate secretion of AntiDiuretic Hormone
肺小細胞癌の分泌するホルモンと生産する抗体の話。
肺小細胞癌は
- ADH(抗利尿ホルモン)を分泌することで「SIADH」
- ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)を分泌することで「Cushing症候群」
- 抗VGCC抗体(抗voltage-gated calcium channel抗体)を生産することで「Lambert-Eaton症候群」
を引き起こします。
SIADH・Cushing症候群は「内分泌代謝」の範囲
Lambert-Eaton症候群は「神経」の範囲で扱います。
肺小細胞癌の腫瘍マーカーの1つにNSE:neuron specific enolase(神経特異エノラーゼ)がありました。
これから分かるように、肺小細胞癌は神経内分泌細胞由来の悪性腫瘍です。
したがって、ADHやACTHといったホルモンを生産するのです。
「肺小細胞癌が神経内分泌細胞由来」という知識はCBTに出題あり。
また、肺小細胞癌の担癌患者では、
神経系に対する自己免疫機序により、自己抗体を生産し、Lambert-Eaton症候群が生じます。
このような担癌患者に生じる神経障害を「傍腫瘍性神経症候群」と言います。
肺小細胞癌のその他の合併症の覚え方・ゴロ【CBT・医師国家試験対策】
覚え方:肺小細胞癌は小さいからリンパ節に転移しやすい。
①肺門リンパ節に転移
②縦隔リンパ節に転移
③左傍大動脈リンパ節に転移
試験的に大切なのは上記の3つ。
他の癌より小細胞癌で起こることが多い。
それぞれのリンパ節に転移したときの症候・特徴を覚えよう!
①肺門リンパ節に転移
肺門リンパ節に転移した場合、もちろん肺門リンパ節腫大が起こります。
さらに、両側肺門リンパ節腫脹(BHL:Bilateral hilar lymphadenopathy)が見られることがあります。
BHLといえば国試的に「サルコイドーシス」の絶対的なキーワードとして習いますが(「免疫」の範囲で扱います)、
肺小細胞癌でもBHLが起こるので、知らないと迷うかもしれません。
BHLはサルコイドーシス・悪性腫瘍(肺小細胞癌や悪性リンパ腫)・感染症(肺結核)等で見られるので、
なにも考えずにサルコイドーシスを選ばないように気を付けましょう。
私は引っかかりました。
②縦隔リンパ節に転移
縦隔リンパ節に転移した場合、
縦隔リンパ節腫脹が上大静脈を圧迫し、上大静脈症候群が起こることがあります。
上大静脈症候群は顔面浮腫・頸静脈怒張・上腕浮腫・上腕静脈怒張・下行性の側副血行路ができます。
間違えるポイント
上大静脈症候群では上大静脈の圧迫のため、
両側性で上半身(頭頚部・上肢)に症状が出ますが、
Pancoast症候群では鎖骨下静脈の圧迫のため、
患側のみ+上肢のみ(顔面の浮腫は見られない)という違いがあります。
肺扁平上皮癌に多い「Pancoast症候群」と
肺小細胞癌に多い「上大静脈症候群」を区別して覚えよう。
cf. Pancoast症候群とは?→肺扁平上皮癌の腫瘍マーカー・合併症・好発部位の覚え方・ゴロ【CBT・国試対策】
③左傍大動脈リンパ節に転移
左傍大動脈リンパ節に転移した場合、反回神経麻痺が見られる事があります。
左迷走神経の枝である左反回神経は、左大動脈弓を反回するので、
左傍大動脈リンパ節が腫脹すると反回神経麻痺となります。
反回神経麻痺では嗄声・誤嚥がおこります。
右の反回神経は鎖骨下動脈で反回し、左の反回神経は大動脈弓を反回するので、
左の方が走行が長く障害されやすいです。
肺小細胞癌の好発部位と喫煙の関連の覚え方・ゴロ【CBT・医師国家試験対策】
扁平上皮癌・肺小細胞癌・肺腺癌・大細胞癌を
まとめて覚えたほうがコスパが良いので、
総まとめ記事に移行しました!
終わりに
お疲れ様でした。
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