赤血球連銭形成と過粘稠度症候群について教えてほしい。
こういった悩みを解決します。
赤血球連銭形成・過粘稠度症候群とは?原因-メカニズム-症状まとめ
赤血球連銭形成・過粘稠度症候群の原因
赤血球連銭形成と過粘稠度症候群の原因は
- 多発性骨髄腫や原発性マクログロブリン血症による免疫グロブリンの異常増加
です。
多発性骨髄腫
- IgM以外の免疫グロブリンが異常増加
M蛋白:IgG型(最多)・Bence-Jones型・IgA型・IgE型・IgD型
原発性マクログロブリン血症
- IgMが異常増加
M蛋白:IgM
赤血球連銭形成・過粘稠度症候群のメカニズム
赤血球連銭形成・過粘稠度症候群のメカニズムは
- 負(-)の電荷をもつ赤血球同士を高度増加した正(+)の電荷をもつ免疫グロブリンが引き付けあう
ということです。
赤血球連銭形成
免疫グロブリンの仲介によって
赤血球同士が連続した銭(コイン)のように見えることから赤血球連銭形成と呼ばれます。
過粘稠度症候群
過粘稠度症候群でも同様に免疫グロブリンによって赤血球同士が引き合い、血液の粘稠度が増加した病態です。(詳細は後述。)
免疫グロブリンが増加する疾患として
- Ⅱ型アレルギー(自己免疫性溶血性貧血AIHA)
- 多発性骨髄腫
- 原発性マクログロブリン
- MGUS
などがありますが、
その中で特に免疫グロブリンが異常高値となるのが多発性骨髄腫と原発性マクログロブリン血症であり、
赤血球連銭形成と過粘稠度症候群は多発性骨髄腫と原発性マクログロブリン血症の特徴です。
多発性骨髄腫では単体で存在するIgGが増加することが多いですが、
原発性マクログロブリン血症では5量体のIgMが増加するため、
過粘稠度症候群は多発性骨髄腫に比べて原発性マクログロブリン血症でより重症になります。
過粘稠度症候群とは?症状まとめ
過粘稠度症候群とは、免疫グロブリン(M蛋白)の異常増加により、
血行障害(粘稠度増加や血栓症)によってさまざまな臓器に障害を生じる疾患です。
過粘稠度症候群は
- 凝固異常(血栓症や出血傾向)
- 神経症状(頭痛・悪心嘔吐・めまい・意識障害)
- 視力障害(網膜静脈のソーセージ様怒張・眼底出血・乳頭浮腫)
を主徴とします。(心不全が起こることもあります。)
M蛋白によって血栓ができる場合とM蛋白が凝固因子や血小板の働きを阻害し出血傾向になる場合があります。
静脈内に血液がうっ滞や血栓症によって脳虚血や脳出血、眼底静脈のソーセージ様怒張や眼底出血が起こります。
対処療法は血漿交換です。
M蛋白による粘稠度増加
→凝固異常
→脳動静脈と眼動静脈に異常!
終わりに
お疲れさまでした。参考になれば幸いです。
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