PSP試験・NAG・β2ミクログロブリンで、
上昇したら異常?低下したら異常?か分からない。
どう考えたら良いか教えて欲しい。
こういった悩みを解決します。
本記事では、β2ミクログロブリン、PSP、NAGについて解説し、
糸球体・近位尿細管・遠位尿細管・集合管の検査を理解できるように解説します。
ゴロ・覚え方も紹介するよ!
PSP:フェノールスルホンフタレイン
NAG:N-アセチルグルコサミニダーゼ
【尿細管の検査法の覚え方】PSP試験・NAG・β2ミクログロブリン
【尿細管の検査法の覚え方】
覚えるべきポイント
物質 | 動態 |
---|---|
β2ミクログロブリン | 近位尿細管で再吸収される |
PSP | 近位尿細管で分泌(体外へ排出)される |
NAG | 近位尿細管の上皮細胞内に存在する |
β2ミクログロブリンって何だっけ?
β2ミクログロブリンとは?
MHCクラスⅠ(HLA抗原クラスⅠ)の受容体に結合しているペプチド。
赤血球を除く全身の細胞に存在する。
特に免疫細胞に多く、免疫応答に重要な役割を果たしている。
つまり、β2ミクログロブリンは重要ってこと(笑)
①β2ミクログロブリンは大切!
②PSPは試験で使う薬剤!
③NAGは細胞内の酵素!
という理解で次に進もう。
覚え方
①β2ミクログロブリン=免疫に大切だから再利用したい=再吸収
②PSPの「S」は分泌Secretionの「S」or 捨てるSuteruの「S」=分泌(体外へ排出)
③NAGの「NA=な」は細胞内(ない) の「な」=上皮細胞内に存在
無いよりマシ~
【尿細管の検査法の考え方】
β2ミクログロブリン
β2ミクログロブリンは近位尿細管で再吸収されるので、近位尿細管障害で再吸収できず尿中で高値となります。
逆に、近位尿細管より前、つまり糸球体障害がある場合、
β2ミクログロブリンは濾過されないで血中にとどまるため、血中で高値となります。
PSP試験
PSPという薬剤を投与して、尿中にどれだけ排出されているかを測る試験。
PSPは近位尿細管で分泌・排出されるので、近位尿細管障害で排出量の低下が起こります。
NAG
NAGは細胞内の酵素なので、近位尿細管障害で細胞が崩壊し、内部の酵素が漏れ出し、尿中で高値となります。
まとめ
上記を理解すると、下記の説明が分かると思います。
【分かること】
- 血中β2ミクログロブリン上昇 → 糸球体障害
- 尿中β2ミクログロブリン上昇 → 近位尿細管障害
- PSP試験で尿中排出量低下 → 近位尿細管障害
- 尿中NAG上昇 → 近位尿細管障害
【尿細管の検査法の覚え方】Fishberg濃縮試験とは?
Fishberg濃縮試験とは?
一定時間の飲水を制限し、そのあと尿の浸透圧を測定する。
ADH抗利尿ホルモンが正常なとき、遠位尿細管と集合管で尿濃縮が行われ、尿浸透圧は基準より上昇する。
つまり、飲水制限の後に尿浸透圧が上昇しない場合が異常(遠位尿細管または集合管の障害)と分かります。
最後に
お疲れ様でした。
参考になれば幸いです。
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