★祝!年間15万人★ ご利用ありがとうございます。 無料会員登録よろしくお願いします。 記事投稿頑張ります。 2024/9/22ハレル

【比較】Bartter症候群とGitelman症候群の覚え方・ゴロ【CBT国試対策】

【比較】Bartter症候群とGitelman症候群の覚え方・ゴロ
悩む人

Bartter症候群とGitelman症候群が混ざっちゃって覚えられない(>_<)
何か良い覚え方ないの~?

こういった悩みを解決します。

本記事ではBartter症候群とGitelman症候群の共通点と相違点を明確にして、

試験に出るポイントの覚え方・ゴロを紹介します。

Bartter症候群とGitelman症候群を完全に攻略します!

ハレル

PGプログラスタンディン合成阻害薬(インドメタシン)を
使う理由も解説するよ!

※Bartter症候群→「バーター症候群」、Gitelman症候群→「ギッテルマン症候群」と読みます。

目次:クリックで飛べます。

【比較】Bartter症候群とGitelman症候群の共通点と相違点

ハレル

全て、覚え方・導き方を説明します!

Bartter症候群とGitelman症候群の共通点

  • AR常染色体劣性の先天性尿細管機能障害によるNaClの吸収障害
  • 続発性アルドステロン症による低カリウム血症代謝性アルカローシス
  • 血圧は正常(~やや低下)・血中ナトリウム正常
  • 治療はカリウム保持性利尿薬(スピロノラクトン)PGプログラスタンディン合成阻害薬(インドメタシン)

Bartter症候群とGitelman症候群の相違点

Bartter症候群Gitelman症候群
原因部位Henle上行脚
(Na-K-2Cl共輸送体)
遠位尿細管
(Na-Cl共輸送体)
好発年齢小児期思春期
血中Mg正常低下
尿中Ca上昇低下
治療+Mg製剤
Bartter症候群とGitelman症候群の相違点

Bartter症候群とGitelman症候群の病態生理

まず、覚えるべきことは「Bartter症候群とGitelman症候群は共にNaCl吸収障害ということです。

Bartter症候群は「Na-K-2Cl共輸送体の異常」、つまりNa・K・Clが吸収できない。

Gitelman症候群は「Na-Cl共輸送体の異常」、つまりNaClが吸収できない。

NaClが共通して吸収できない。

ハレル

これを覚えると、病態がほぼ説明できます。
色んな導き方があるけど、1例を紹介するよ~

導き方①

  • NaCl吸収障害
  • 低Cl血症
  • →レニン分泌亢進
  • →アルドステロン分泌亢進(続発性アルドステロン症)
  • →低K血症
  • →代謝性アルカローシス

導き方②

「NaCl吸収障害による低ナトリウム傾向」と「続発性アルドステロン症による高ナトリウム傾向」が

打ち消し合って血圧正常・血中ナトリウム正常

ハレル

アルドステロン症は基本的に血圧が上昇するが、
Bartter症候群とGitelman症候群は
血圧が正常~やや低下なのがポイント!

ハレル

「Bartter症候群とGitelman症候群は低ナトリウム血症をきたさない」
ってQBに出題あり!

悩む人

NaCl吸収できないから低ナトリウム血症だと勘違いしてた(>_<)
アルドステロン作用によってナトリウム再吸収が促進されて
±0(正常)なんだね!

上記の導き方の参考資料・覚え方 ←クリックで表示

「低Cl血症→レニン分泌亢進

 →レニン分泌を促す3要素と傍糸球体装置の覚え方・ゴロ を参照。

★アルドステロンはNa再吸収K排出に働くため、アルドステロン分泌亢進で低K血症

「低K血症→代謝性アルカローシス」

 →【アルドステロン症】なぜ低カリウム血症でアルカローシス【機序・覚え方】を参照。

 →サイアザイド・チアジド系利尿薬の副作用と電解質変化の覚え方・ゴロ を参照。

Bartter症候群とGitelman症候群の治療

カリウム保持性利尿薬(スピロノラクトン)

上記の通り、Bartter症候群とGitelman症候群は続発性アルドステロン症に分類されます。

続発性・原発性問わず、アルドステロン症の治療は基本的に、

抗アルドステロン作用のあるカリウム保持性利尿薬(スピロノラクトン)です。

スピロノラクトンはAld受容体とアルドステロンとの結合に拮抗することによりK保持性の利尿作用を持ちます。

PGプログラスタンディン合成阻害薬(インドメタシン)

低カリウム血症によって、尿細管でプログラスタンディンの合成が促進されます。

プログラスタンディンはRAA系(レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系)を活性化し、

続発性アルドステロン症を悪化させます。

したがって、難治例では続発性アルドステロン症の悪化を防ぐために

プログラスタンディン合成阻害薬のインドメタシン(NSAIDs)を使います。

③Gitelman症候群の治療にMg製剤

Gitelman症候群では血中Mgが低下するため、Mgを補うことがあります。

覚え方は下記参照!

【比較】Bartter症候群とGitelman症候群の覚え方・ゴロ

Bartter症候群とGitelman症候群の原因部位の覚え方・ゴロ

Bartter症候群とGitelman症候群の遺伝形式の覚え方・ゴロ

覚え方:Bartter症候群(Gitelman症候群)←ARが隠れている!

国家試験に出題はありませんが、Bartter症候群とGitelman症候群はAR常染色体劣性遺伝です。

Bartter症候群とGitelman症候群の好発年齢の覚え方・ゴロ

覚え方:Bartter症候群 → Baby → 小児期~(胎児期・新生児期・乳幼児期)

    Gitelman症候群 →「ジェントルマン」に見える → 思春期~(学童期~成人)

Gitelman症候群がジェントルマンに見えるので、大人のイメージを持ちましょう。

↓↓↓医師国家試験的に成人以降~でGitelman症候群と考えて良いでしょう。

  • 医師国家試験【99A-36】 :22 歳の女性 → Gitelman症候群
  • 医師国家試験【103D-25】:26歳の女性 → Gitelman症候群
  • 医師国家試験【104A-35】:21歳の女性 → Gitelman症候群

Bartter症候群とGitelman症候群の尿中Caカルシウム・血中Mgマグネシウムの覚え方・ゴロ

Bartter症候群Gitelman症候群
原因部位Henle上行脚
(Na-K-2Cl共輸送体)
遠位尿細管
(Na-Cl共輸送体)
血中Mg正常低下
尿中Ca上昇低下
Bartter症候群とGitelman症候群の相違点
覚えるために考えたこと・背景  ←クリックで表示
  • Bartter症候群の原因部位はHenle上行脚、つまりヘンレのループ
  • ループ利尿薬の乱用でBartter症候群を呈した疾患を偽性Bartter症候群という
  • Gitelman症候群の原因部位は遠位尿細管(←サイアザイド系利尿薬の作用部位)

ということを考えると、

ハレル

ループ利尿薬の副作用がBartter症候群と
サイアザイド利尿薬の副作用がGittelman症候群と
対応するんじゃないか?

と思ったわけです。

しかし、残念ながらこの理論だとBartter症候群の血中Mgが説明しにくいので、別に覚え方を用意しました。

前提として、

  • Bartter症候群の原因部位はループ利尿薬の作用部位と一緒
  • Gitelman症候群の原因部位はサイアザイド系利尿薬の作用部位と一緒

の2点を頭に入れながら、覚え方を考えました。

では、覚え方を見ていきましょう!

覚え方①:Gitelman症候群の電解質変化はサイアザイド系利尿薬の副作用と一致する。

Gitelman症候群は遠位尿細管が原因部位なので、遠位尿細管が作用部位のサイアザイド系利尿薬の副作用と類似します。

「サイアザイド・チアジド系利尿薬の副作用と電解質変化の覚え方・ゴロ」より、

サイアザイド(チアジド)系利尿薬では、

  • 血中ナトリウムNa
  • 血中カリウムK
  • 血中マグネシウムMg

が低下し、

  • 血中カルシウムCa
  • 血中尿酸

が上昇します。

「血中カルシウム上昇」は「カルシウムの再吸収促進」を意味するので、尿中カルシウムは低下します。

したがって、Gitelman症候群の電解質変化はサイアザイド系利尿薬の副作用から

  • 血中Mg低下
  • 尿中Ca低下

と分かります。

覚え方②:血中Mgは文字に注目する

Gitelman症候群 → Gm(Mgと順番が逆)→ 逆を低下と考えて、Mgは低下

Bartter症候群 → Mもgも含まれていない→ Mgは正常

覚え方③:Bartter症候群の電解質変化はループ利尿薬の副作用に類似する(ただし、血中Mgは例外)。

Bartter症候群の原因部位はヘンレのループの一部なので、ヘンレのループが作用部位のループ利尿薬の副作用と類似します。

しかし、血中Mgは例外なので、覚え方②で覚えましょう。(理由は後述。)

ループ利尿薬(フロセミド)の副作用と電解質変化の覚え方・ゴロ」より、

ループ利尿薬(フロセミド)の副作用・電解質変化は、

  • 血中ナトリウムNa
  • 血中カリウムK
  • 血中マグネシウムMg
  • 血中カルシウムCa

が低下し、

  • 血中尿酸

が上昇する。

「血中カルシウム低下」は「カルシウムの排出促進」を意味するので、尿中カルシウムは上昇します。

したがって、Bartter症候群の電解質変化は

  • 血中Mg正常
  • 尿中Ca上昇

と分かります。

【興味がある人向け】Bartter症候群で血中Mgマグネシウムが正常で低下しない理由

ループ利尿薬の副作用的に考えると、血中Mgマグネシウムは低下するはずですよね?

しかしながら、Bartter症候群では血中Mgマグネシウムは正常です。

理由として、「血中Mgマグネシウムが低下するのはかなり末期であり、

臨床で診断するときに血中Mgマグネシウムは正常であることが多い。」と考えられます。

つまり、「血中Mgマグネシウムは低下してもいいものの、診断時は頻度的に(統計的に)正常が多い」ということです。

ハレル

色々考えた結果、迷ってしまったため、覚え方②をを推奨します!

病気がみえる(vol.8) 腎・泌尿器 [ 医療情報科学研究所 ]
created by Rinker
参考

終わりに

お疲れ様でした。

参考になれば幸いです。

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