慢性腎臓病の重症度分類のGFR区分(ステージ・グレード)と
eGFRの数値の組み合わせが覚えられない。
良い覚え方無いの~?
こういった悩みを解決します。
本記事では、CKDクロックを用いて、CKD慢性腎臓病の重症度分類を解説します。
視覚的にサクッと覚えて、長期記憶にしよう!
おまけでCKDの食事療法についても記載したよ。
※食事療法は内分泌でまとめます。
【CKDクロック】慢性腎臓病の重症度分類のeGFR【CBT国試対策】
慢性腎臓病の重症度分類は「CGA分類」と呼ばれています。
- C:Cause=原因
- G:GFR=腎機能
- A:Albuminuria=アルブミン尿(蛋白尿)
このうち、GFRは「Crクレアチニン、年齢、性別」から推定されたeGFRを用います。
そのとき、重症度分類のGFR区分(ステージ・グレード)とeGFRの数値の組み合わせは下記の表のようになります。
GFR区分:ステージ | eGFR値(mL/分/1.73m2) |
---|---|
G1 | ≧90 |
G2 | 60~89 |
G3a | 45~59 |
G3b | 30~44 |
G4 | 15~29 |
G5 | < 15 |
※慢性腎不全はステージG3以上に相当する。
eGFRからGFR区分(ステージ・グレード)を決め、GFR区分にあった治療を行っていくので、
GFR区分とeGFR値の組み合わせを覚える必要があります。
【CKDクロック】慢性腎臓病の重症度分類のeGFRの覚え方・ゴロ【CBT国試対策】
覚え方
①円を書いて4等分にする。
②追加でKidneyの「K」を書き込む。
③ステージを反時計回りに書き込む。G1→G2→G3a→G3b→G4→G5
④上部に120(eGFR)を書き込み、半分だったら60というように区分に数字を書き込む。
⑤完成!
これで、GFR区分とeGFRの値が覚えられます。
何回も書いて覚えましょう!
CKD慢性腎臓病の重症度分類(GFR区分)と食事療法
GFR区分と関わるのは、タンパク質とカリウムです。
- タンパク質:G3aで0.8~1.0g/kg/日、G3b以降で0.6~0.8g/kg/日
- カリウム:G3bで2g/日、G4以降で1.5g/日
【追記】
医師国家試験【115A3】では「血中ヘモグロビン値がG3期から低下する」という知識が問われていました。
→つまり、「慢性腎不全のレベルになると腎性貧血が起こりやすくなる」ということです。
慢性腎不全の定義がそもそも「G3以下が3か月以上継続する」なので、
ちょうど120の半分の60=G3は覚えやすいと思います。
確認問題:医師国家試験【113D46】に挑戦
医師国家試験【113D46】改変
63歳の男性。下腿の浮腫を主訴に来院した。12年前に糖尿病と診断され、自宅近くの診療所で経口糖尿病薬を処方されている。2年前から尿蛋白を指摘されている。1か月前から夕方になると顔面および両下腿に浮腫が出現するのが気になり受診した。身長170cm、体重78kg。脈拍68/分、整。血圧168/92mmHg。顔面と両側脛骨前面に軽度の圧痕性浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、糖(−)、潜血(−)。血液所見:赤血球425万、Hb 13.0g/dL、Ht 39%、白血球6,700、血小板24万。血液生化学所見:アルブミン3.8g/dL、尿素窒素28mg/dL、クレアチニン1.6mg/dL、eGFR 40mL/分/1.73m2。血糖114mg/dL、HbA1c 6.8%(基準4.6~6.2)。24時間蓄尿検査:尿量1,600mL/日、蛋白2.4g/日、クレアチニン1.24g/日、Na 5.6g/日、Cl 8.9g/日。
この患者は「G5期の慢性腎臓病である。」〇か×か。
答え ×
eGFR40mL/分/1.73m2はG3b期です。
終わりに
お疲れ様でした。
参考になれば幸いです。
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