悩む人
ネフローゼ症候群で血栓傾向になる理由ってなんで?
医師国家試験対策・CBT対策用にサクッと確認していこう!
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ネフローゼ症候群で血栓傾向になる理由・覚え方【医師国家試験対策】
ネフローゼ症候群で血栓傾向になる理由は主に2つあります。
- ①低アルブミン血症による肝機能亢進
- ②低アルブミン血症による血管内脱水
①低アルブミン血症による肝機能亢進
低アルブミン血症になると、代償性にアルブミンを生産しようと肝機能が亢進します。
しかし、肝臓は選択的にアルブミンのみを作ることが出来ず、
肝臓の生産物である
- LDLコレステロール
- コリンエステラーゼ
- 凝固因子
- フィブリノーゲン
も同時に生産してしまいます。
したがって、凝固因子やフィブリノーゲンが増加し、血栓傾向になります。
ピルを飲むと血栓傾向になる理由も同様に、
ピルに含まれるエストロゲンを分解しようと肝機能が亢進して、
凝固因子やフィブリノーゲンが増加して血栓傾向になるんだよね。
②低アルブミン血症による血管内脱水
低アルブミン血症になると、血症膠質浸透圧が低下して、水が血管内から血管外に移動します。
この時、凝固因子やフィブリノーゲンは血管外に移動できず、血管内で濃縮されていきます。
したがって、血管内の濃度が高くなり、血栓傾向になるのです。
確認問題【医師国家試験】
【114-B31】
55歳の男性。両足の浮腫を主訴に来院した。10日前に両足の浮腫が出現し増悪したため受診した。身長170cm、体重75kg(10日前は65kg)。脈拍100/分、整。血圧92/56mmHg。両下肢に浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、潜血(−)。随時尿の尿蛋白/Cr比は8.7g/gCr(基準0.15未満)。血液所見:赤血球485万、Hb 18.1g/dL、Ht 48%、白血球7,800、血小板23万。フィブリノゲン677mg/dL(基準186〜355)、Dダイマー3.1μg/mL(基準1.0以下)。血液生化学所見:総蛋白4.0g/dL、アルブミン1.5g/dL、尿素窒素56mg/dL、クレアチニン1.3mg/dL、血糖84mg/dL、HbA1c 6.0%(基準4.6〜6.2)、総コレステロール310mg/dL、トリグリセリド120mg/dL。腎生検にて微小変化型ネフローゼ症候群と診断された。
この患者において注意すべき合併症はどれか。
a 左室肥大
b 食道静脈瘤
c 視神経乳頭浮腫
d 深部静脈血栓症
e 甲状腺機能亢進症
答えd
「微小変化型ネフローゼ症候群と診断」+フィブリノゲン・Dダイマー高値より血栓傾向が認められる。
コレステロールも上昇している。
終わりに
お疲れ様でした。
参考になれば幸いです。
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