拒絶反応と移植片対宿主病GVHDって何が違うの~???
こういった悩みを解決します。
本記事では、「拒絶反応と移植片対宿主病GVHDの違い」に加えて、
試験でのポイントについて解説します。
今回は拒絶反応をメインに解説するよ。
移植片対宿主病GVHDについてはコチラで解説しています↓↓↓
拒絶反応と移植片対宿主病GVHDの違い
拒絶反応とは
移植片を宿主〈レシピエント〉が攻撃すること。
移植片対宿主病GVHDとは
移植片が宿主〈レシピエント〉を攻撃すること。
攻撃の方向を矢印にすると
【拒絶反応】
移植片 ← 宿主〈レシピエント〉
【移植片対宿主病GVHD】
移植片 → 宿主〈レシピエント〉
拒絶反応と移植片対宿主病GVHDではそれぞれ試験でのポイントが違うので分けて解説します。
拒絶反応の急性・慢性の覚え方・ゴロ (腎移植)
拒絶反応には
- 超急性
- 促進型急性
- 急性
- 慢性
があります。
大切なのは「急性と慢性の境目はいつか?」です。
ゴロ:Thank you
サン→3ヶ月までが
キュー→急性
拒絶反応において、急性と慢性の境目は3ヵ月です。
=3か月までは急性、3か月以降は慢性
では、GVHDではどうでしょうか?
GVHDにおいて、急性と慢性の境目は100日と言われています。
3ヵ月と100日はほとんど同じだから、
どっちも3ヵ月までが急性、それ以降は慢性って覚えてるよ。
上記のゴロを覚えたら、下記の表を見ていきましょう!
拒絶反応 | 時期 | 機序 |
---|---|---|
超急性 | ~1日 | 液性免疫 |
促進型急性 | ~1週間 | 液性+細胞性免疫 |
急性 | ~3ヶ月 | 細胞性免疫 |
慢性 | 3ヶ月~ | 液性免疫 |
移植を受けた時期から拒絶反応の種類(~性か?) を問う国家試験の問題があったので、
拒絶反応の「~性」と「時期」を結び付けて覚えましょう。
「急性が3ヵ月まで」を思い出しながら見てみると、~1日、~1週間 は覚えやすいと思います。
ついでに体液性免疫か?細胞性免疫か?の覚え方もゴロと関連させて覚えちゃいましょう。
ゴロ:Thank you (さっきのと同じ!)
サン→3ヶ月までが →さんの「さ」は、さいぼう性免疫の「さ」
キュー→急性
したがって、
- 急性拒絶反応は細胞性免疫
と分かります。
それ以外の、超急性拒絶反応(促進型急性)・慢性拒絶反応は
液性免疫って考えればOK!
最後に腎移植における拒絶反応のポイントを見ていきましょう!
【腎移植における拒絶反応】
急性拒絶反応:腎腫大と腎血流低下
慢性拒絶反応:腎萎縮(慢性腎不全)
そういえば、腎機能の低下が3か月以上持続した場合が
慢性腎臓病CKDだったね!
3か月以降の拒絶反応が慢性拒絶反応!
3と慢性が結びつくね(^^♪
※慢性腎臓病は慢性腎不全を含む概念
医師国家試験【100A-39】
41 歳の男性。3 週前に生体腎移植を受けた。
術後経過は順調であったが 2 日前から軽度の発熱と移植腎部の疼痛とが出現し、尿量が減少した。
意識は清明。体温 37.4 ℃。血圧 150/90mmHg。24 時間尿量800mL。
血清生化学所見:尿素窒素 30mg/dL、クレアチニン 2.1mg/dL、Na 134mEq/L、K 5.0mEq/L、Cl 97mEq/L。
胸部エックス線写真に異常を認めない。
腹部超音波ドプラ検査で移植腎の腫大と腎血流の減少とを認める。腎盂腎杯の拡張像は認めない。
考えられるのはどれか。
a 超急性拒絶反応
b 急性拒絶反応
c 慢性拒絶反応
d 糸球体腎炎
e GVHD
「3週前に生体腎移植」、「移植腎の腫大」、「腎血流の減少」より 答えは b !!!
GVHDは移植した腎ではなく、
移植を受けた患者の「皮膚」、「肝臓」、「消化管」に症状がでるよ!
詳しくはこちら↓
終わりに
お疲れ様でした。
参考になれば幸いです。
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