ビタミンAの試験でのポイントと覚え方・ゴロを教えてほしい。
こういった悩みを解決します。
本記事では意外と知らないビタミンAのポイントを関連づけて、
試験で活かせる覚え方・ゴロを紹介します。
ゴロでサクッと覚えちゃおう!
ビタミンA欠乏症・過剰症・レチノールの覚え方・ゴロ【CBT国試対策】
ゴロ:荒地の夜に脱祈祷
荒→あ→ビタミンA
荒地の→あれちの→レチノール
夜→夜盲症(ビタミンA欠乏症)
に
脱→脱毛
祈→奇形・筋肉痛
祷→頭蓋内圧亢進(頭痛・悪心・嘔吐)
(下3つはビタミンA過剰症)
祈祷(きとう)は神に祈ること。
「荒れ果てた地で、夜に祈るのをやめた(脱)」というイメージ。
以上より、
- ビタミンAの化学名(別名)はレチノール
- ビタミンA欠乏症は夜盲症
- ビタミンA過剰症は脱毛・奇形・筋肉痛・頭蓋内圧亢進(頭痛・悪心・嘔吐)
がポイントと分かります。
では、なぜ化学名(別名)まで覚えるのか?
過剰症まで覚えるのか?を説明します。
【ビタミンA=レチノール】夜盲症とは?原因はビタミンA欠乏症!覚え方・ゴロ
ビタミンAはレチノール・レチナール・レチノイン酸の総称です。
必ず覚えてほしいポイントは『ビタミンA≒レチ〇〇〇』ということです。
「ゴロ:荒地の夜に脱祈祷」で必ず覚えましょう。
夜盲症とは?
夜盲症とは「ビタミンA欠乏によって暗闇の中で著しく視力が落ちる疾患」です。
網膜には
- 色覚を区別する錐体細胞
- 明暗を区別する杆体細胞(桿体細胞)
の2種類が存在します。
桿体細胞にはロドプシンという色素が存在しており、ロドプシンの合成にはビタミンAが必要です。
したがって、ビタミンA欠乏症ではロドプシンが合成されず桿体細胞の働きが低下するので、
明暗を区別することができなくなり、暗闇の中で視力が著しく低下します。
試験に役立つアドバイスと覚え方
アドバイス①:網膜は英語で「retina:レチナ」
「ゴロ:荒地の夜に脱祈祷」よりレチノール欠乏で夜盲症になると覚えるのに加えて、
網膜は英語でレチナなので、レチノール(ビタミンA)欠乏で網膜の機能が低下する(夜盲症)と考えるのも良いでしょう。
「ビタミンA→レチ○○→レチナ→網膜の機能」というイメージ。
アドバイス②:副腎皮質3層の最内側の網状層は英語でreticular layer
上記で「レチ=網膜」というイメージをつかめたと思いますが、副腎皮質でもこの知識が役に立ちます。
網膜retinaの「網reti」と網状層reticular layerの「網reti」を関連付けると知識が広がります。
【ビタミンA=レチノール】急性骨髄性白血病や尋常性乾癬の治療【覚え方・ゴロ】
疾患との関わりについてまとめていきます。
白血病→血液、乾癬→皮膚科で詳しく解説するので
今はポイントだけ覚えてください!
急性骨髄性白血病
急性骨髄性白血病AMLはM0~M7の8種類ありますが、
その中でM3は急性前骨髄性白血病APLと呼ばれ、
治療に全トランス型レチノイン酸ATRA(分化誘導療法)が用いられます。
尋常性乾癬
尋常性乾癬の治療ではレチノイド内服(角化抑制)が用いられます。
上記の治療に用いられる全トランス型レチノイン酸ATRAやレチノイドは
名前に「レチ」がついているのでビタミンAを化学的に修飾したビタミンA誘導体です。
選択肢として全トランス型レチノイン酸を
ビタミンA誘導体としか書いてない場合があった。
全トランス型レチノイン酸=ビタミンA誘導体
と気が付かないと解けない問題があります。
したがって、
- M3急性前骨髄性白血病APLの治療にビタミンA誘導体が用いられる → 〇
- 乾癬の治療にビタミンA誘導体が用いられる → 〇
となるので、覚えておきましょう。
ビタミンA=レチノール過剰症から禁忌を関連付ける覚え方・ゴロ
国家試験ではビタミンA過剰症の症状を問う問題はないです。
過剰症をきたすものは?→ビタミンAという問題はありました。
関連知識は国試でも出る+出題範囲なので、
この記事で完璧にしましょう!
CBTでもビタミンA過剰症は出題されている。
前章の「ゴロ:荒地の夜に脱祈祷」から
- ビタミンA過剰症は脱毛・奇形・筋肉痛・頭蓋内圧亢進(頭痛・悪心・嘔吐)
と覚えました。
ビタミンA過剰症で奇形が生じるということは『ビタミンA過剰は妊婦に禁忌』と分かります。
つまり
- M3急性前骨髄性白血病APLの妊婦に全トランス型レチノイン酸は禁忌
- 尋常性乾癬の妊婦にレチノイドは禁忌
ということが導けます。
各疾患で禁忌を丸暗記するのではなく、
ビタミンA過剰症の奇形と関連付けて覚えると
禁忌を忘れない!
※M3急性前骨髄性白血病APLでは母体の安全を確保するために中絶の同意があった場合のみ
中絶→全トランス型レチノイン酸を用いることができる。
過剰症をきたすビタミンは基本的に脂溶性ビタミンです。
脂溶性ビタミンと言ってもビタミンAとビタミンDの過剰症を押さえておけば十分です。
水溶性ビタミンは尿中に排出されるため過剰症をきたすことは少ないです。
例外(ビタミンB1-B3-B6は過剰症をきたす)はありますが、出題されたら覚える方針で行きましょう。
ビタミンAは星細胞(伊藤細胞)に貯蔵【覚え方・ゴロ】
肝胆膵の知識だけどまとめて覚えちゃおう!
門脈は肝内で小葉間静脈に、固有肝動脈は肝内で小葉間動脈になります。
小葉間静脈と小葉間動脈は合流し類洞(洞様毛細血管)を形成し中心静脈に流入します。
この類洞と回りの肝細胞との間がディッセ腔(Disse腔)と呼ばれ、
ディッセ腔にビタミンAを貯蔵する星細胞(伊藤細胞)が存在します。
覚え方:「ゴロ:荒地の夜に脱祈祷」から連想しよう!
荒地の夜→夜は星でいっぱい→星細胞
以上より、
- ビタミンAは星細胞に貯蔵される
と分かります。
体内のビタミンAの80%が星細胞に貯蔵されているらしい!
終わりに
お疲れさまでした。
参考になれば幸いです。
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