無効造血と溶血の違いについて教えてほしい!
こういった悩みを解決します。
無効造血と溶血の違いとは?機序-網赤血球-検査所見を分かりやすく解説
無効造血とは「赤芽球が成熟途中で骨髄内で破壊される(アポトーシスする)こと」です。
溶血とは「赤芽球が正常に成熟して血管内(血管内溶血)や脾臓(血管外溶血)で破壊されること」です。
無効造血
無効造血では赤芽球が成熟途中で骨髄内で破壊されるため、網赤血球が末梢に放出されません。
つまり、無効造血では網赤血球が低下します。
溶血
溶血では赤芽球は正常に成熟して、網赤血球として血中に放出されるため、溶血では網赤血球が上昇します。
網赤血球の基準値は5~10万ですが、血液検査の基準値シリーズはまとめて覚えてしまいましょう。
コチラを参照してください↓
無効造血と溶血(血管内溶血・血管外溶血)の共通所見【CBT国試対策】
無効造血と溶血に共通の検査所見として、
- 破壊された赤血球のフィードバックによる骨髄赤芽球過形成
- 赤芽球や赤血球といった細胞が破壊され細胞内成分が漏出するためK上昇・LDH上昇・AST上昇
- ヘモグロビンが漏れ出すためHbの結合蛋白であるハプトグロビンの消耗性低下
- ヘモグロビンの分解産物である間接ビリルビン上昇・尿中ウロビリン上昇・便中ステルコビリン上昇
が挙げられます。
さらに、鉄動態(フィロカイネティクス)の共通点として
- PIDT1/2短縮(血漿鉄消失時間 plasma iron disappearance time)
- %RCU低下(赤血球鉄利用率 red cell iron utilization)
が挙げられます。
PIDT1/2と%RCUについてはコチラで解説↓↓↓
無効造血・血管内溶血・血管外溶血の鑑別疾患一覧
随時記事を追加していきます。
無効造血
無効造血をきたす原因疾患としては、
- 骨髄異形成症候群
- サラセミア
- 鉄芽球性貧血
- 巨赤芽球性貧血
の4種類を覚えましょう。
血管内溶血
血管内溶血をきたす原因疾患としては
- 発作性夜間ヘモグロビン尿症PNH
- 発作性寒冷ヘモグロビン尿症PCH
- G6PD欠損症
- 赤血球破砕症候群
- ABO不適合輸血
の5種類を覚えましょう。
血管外溶血
血管外溶血をきたす原因疾患としては
- 遺伝性球状赤血球症HS
- 温式AIHA(自己免疫性溶血性貧血)
- サラセミア
- PK欠損症
- 鎌状赤血球症
の5種類を覚えましょう。
覚え方・ゴロはコチラ↓↓↓
血管内溶血と血管外溶血の違いや共通点を総まとめしました!
コチラを参照してください↓↓↓
終わりに
お疲れさまでした。
参考になれば幸いです。
『血液』の範囲の覚え方×ゴロ×イラストをまとめました!
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