悩む人抗凝固薬のワルファリンのポイントの覚え方・ゴロを教えてほしい。
こういった悩みを解決します。
本記事ではワルファリンのポイントである
- 作用機序・拮抗薬
- 投与経路
- 禁忌
- モニタリング
の覚え方・ゴロを紹介します。
ハレルゴロでサクッと覚えちゃおう！
ワルファリンの作用機序-投与経路-禁忌の覚え方・ゴロ【CBT国試対策】
ゴロ：妊婦に悪いガキ
妊婦に悪い→妊婦に禁忌
悪い→ワルファリン
ガキ→がKi→ビタミンK拮抗作用による抗凝固作用
ガキ→がKi→Kuchi→経口投与
以上より、ワルファリンのポイントは
- 妊婦に禁忌
- 作用機序はビタミンK拮抗
- 投与経路は経口投与
と分かります。
ワルファリンはビタミンKと構造が似ているため、
肝臓でのビタミンK依存性凝固因子の合成に拮抗阻害することで抗凝固作用を示します。
つまり、
- ワルファリンの拮抗薬はビタミンK
と導けます。
ワルファリンが妊婦に禁忌の理由
ワルファリンは胎盤を通過するため、胎児に移行し異常出血を引き起こす危険があります。
また移行したワルファリンによる催奇形性が指摘されています。
したがって、ワルファリンは妊婦に禁忌です。
ちなみに、ビタミンKを多く含む食品（納豆・クロレラ食品・青汁）はワルファリンの作用を減弱するため、
禁忌ではありませんが、避けた方が良いとされています。
ワルファリンを静脈投与ではなく経口投与する理由【覚え方・ゴロ】
ワルファリンの作用機序は「肝臓でビタミンK依存性凝固因子の生産を拮抗阻害する」でした。
つまり、ワルファリンを肝臓へ届ける必要があります。
経口投与すると、腸管から吸収されたワルファリンは門脈を通りほとんどが肝臓に届きます。
しかし、静脈投与では静脈→心臓→肝臓というルート以外にも、
心臓→脳・四肢・肝臓以外の臓器といった様々なルートがあり効率が悪いです。
したがって、ワルファリンは経口投与が基本になります。
悩む人ゴロじゃなくても作用機序を理解すれば導けるね！
ハレルちなみに、同じ抗凝固薬であるヘパリンは静脈投与です。
抗凝固薬の作用機序をまとめると下記の図のようになります。
【抗凝固薬のモニタリング】
ワルファリンPT-INR・ヘパリンAPTTの覚え方・ゴロ【CBT国試対策】
覚え方：文字数に着目してワルファリンとヘパリンを区別する。
ワルファリン→6文字→「P」「T」「-」「I」「N」「R」も6文字→PT-INR
ヘパリン→4文字→「A」「P」「T」「T」も4文字→APTT
ハレルワルファリンって大文字5個＋小文字（ァ）1個で、
PT-INRも大文字5個＋小文字（-）1個で
共通点がある気がするよね。
以上より、抗凝固薬の薬効モニタリングは
- ワルファリンはPT-INR
- ヘパリンはAPTT
と分かります。
ハレルなぜワルファリンはPT-INRで管理するのか？
なぜヘパリンはAPTTで管理するのか？
気になる人はコチラを参照↓↓↓
医師国家試験【115D71】解説：ワルファリンの作用を減弱させる因子
医師国家試験【115D71】改題
76歳の女性。発熱と心窩部痛を主訴に来院した。半年前に膜性腎症によるネフローゼ症候群を発症し、深部静脈血栓症を伴っていたため、副腎皮質ステロイド薬と抗凝固薬（ワルファリン）の内服を継続していた。昨日から38℃台の発熱と心窩部痛が出現し、食欲も低下したため受診した。血液所見：赤血球369万、Hb 11.1g/dL、Ht 36％、白血球11,200、血小板26万、PT-INR 1.8（基準0.9～1.1）。血液生化学所見：総ビリルビン2.4mg/dL、直接ビリルビン1.8mg/dL、AST 96U/L、ALT 121U/L、LD 298U/L（基準120～245）、ALP 352U/L（基準115～359）、γ-GT 132U/L（基準8～50）、尿素窒素38mg/dL、クレアチニン1.8mg/dL、Na 138mEq/L、K 4.6mEq/L、Cl 107mEq/L。CRP 8.8mg/dL。腹部超音波検査で胆嚢の腫大と壁肥厚を認め、入院絶食下で末梢輸液および広域セフェム系抗菌薬の点滴静注が開始された。治療開始後5日目に症状は軽快し、1週後の血液検査でAST、ALT、CRPは低下していたが、PT-INRが4.2と上昇していた。
この患者でPT-INRの上昇に影響したのはどれか。2つ選べ。
ａ 腎機能障害
ｂ 入院後の絶食
ｃ 治療前のCRP値
ｄ 広域セフェム系抗菌薬
ｅ 副腎皮質ステロイド薬
答え bd
PT-INR上昇、つまりワルファリンの作用が大きくなった原因はどれか？という問題。
a ワルファリンは肝代謝なので腎機能は影響しない。
b 絶食→ビタミンK摂取量減少→凝固因子低下→通常よりワルファリンの作用が大きくなる
c 関係なし。
d 抗菌薬→ビタミンK合成腸内細菌減少→凝固因子低下→通常よりワルファリンの作用が大きくなる
e 関係なし。
ビタミンK合成腸内細菌を知っていないと難しいですね。
終わりに
ハレル一枚サマリーを作ってみました。（保存用）
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お疲れさまでした。
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